m3.com意識調査2011年02月04日
患者さんが持つ医療情報は、量的には格段に増えたものの、質的な充実はやや遅れを取る。最も影響力があるメディアは、テレビ。医療者の8-9割は、治療法や健康食品に関することなど、患者さんの誤った情報への対応で困った経験があり、正しい情報を伝えるためには情報をレビューする組織が必要……。
m3.com意識調査「氾濫する医療情報、患者の理解は?」の調査結果を要約すると、このようになります。回答は、医師会員と医師以外の会員に分けて集計していますが、両者の傾向に大差は見られませんでした。
患者さんの持つ医療情報の「量」は、「非常に向上した」「ある程度向上した」を合わせると、医師会員では74%、医師以外の会員では87%と高率。
しかし、医療情報の「質」が「非常に向上した」「ある程度向上した」との回答は、医師会員39%、医師以外の会員57%と、「量」が向上したとの回答よりも下回ります。
また、年齢や疾患により、患者さんが持つ情報には相違があるという結果です。
全体の約7割が、患者さんに最も影響力があるのはテレビと回答。2位はインターネットで2割強で、この二つで9割。これに対して、マスメディアであっても新聞は低く、約3%にとどまりました。
「患者さんが持つ医療情報が誤っていたために、診療上、困った経験があるか」への回答では、医師会員では、「よく経験する」(26%)、「時々経験する」(62%)を合わせると9割近くに。
その内容は、「治療(薬に関するもの)」が最多で72%、「健康食品(食事を含む)」(53%)、「治療(薬以外に関するもの)」(52%)など。
では、患者さんがより正しい情報を得るためには、どうすればいいでしょうか。
医師会員の場合、1位「医療情報をレビューする組織」(47%)、2位「医療情報提供に関するルールの作成」(45%)、3位「患者の相談窓口・機能」(34%)の順。これに対して、医師以外の会員では、1位「患者の相談窓口・機能」(53%)、2位「医療情報提供に関するルールの作成」(49%)、3位「医療情報をレビューする組織」(45%)で、この質問については両者の回答にやや差が見られました。
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