2010年11月26日 提供:毎日新聞社
2型糖尿病:新薬に光 インスリン抑制のたんぱく質発見--京大研
京都大ウイルス研究所の増谷弘准教授らの研究グループは、糖尿病患者の大半を占める2型糖尿病でインスリンの分泌や効きやすさの鍵を握るたんぱく質を突き止め、英科学誌「ネイチャー・コミュニケーションズ」電子版に発表した。新たな治療薬の開発が期待されるという。
2型糖尿病は、糖に対するインスリンの分泌が足りず、効き方も悪いのが特徴。しばしば肥満を伴う。
研究グループは、糖や脂質の代謝調整に関与するたんぱく質「TBP-2」に注目。これを持たないマウスと糖尿病の肥満マウスを交配した。この結果、生まれてきたTBP-2を持たないマウスは、太っているのに血糖値は健康なマウスとほぼ同じで、TBP-2がないと血糖値が改善される関係がうかがえた。
そこで研究グループは遺伝子を分析。TBP-2がない場合、インスリンを働かせる遺伝子が筋肉内で増加して効きやすくなり、すい臓でのインスリンの分泌も多いことを突き止めた。【広瀬登】
2010年11月29日月曜日
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