2012年4月23日月曜日

東大が不正疑惑を調査 論文取り下げ、教授は辞職

共同通信社  4月6日(金) 配信


東京大分子細胞生物学研究所の加藤茂明(かとう・しげあき)教授が発表した複数の論文に、捏造(ねつぞう)や改ざんなどの不正を疑う指摘があり、東大が専門委員会で事実関係を調べていることが5日分かった。

加藤教授は3月末、米医学誌セルに2003年に掲載された遺伝子疾患の仕組みに関する論文に、不適切なデータの処理があったとして論文を取り下げ、大学を辞職した。東大によると、辞職の理由は「一身上の都合」という。

東大には1月、この論文を含む計24本に不正の疑いがあるとの指摘が外部から寄せられた。加藤教授の辞職後も調査は継続しており、不正があると認められた場合は処分を検討する。

加藤教授は分子生物学研究の第一人者で、セルやネイチャーなど一流の科学誌に成果を多数発表。学会が科学的不正問題を討論したシンポジウムにパネリストとして参加したこともある。

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