2026年9月1日火曜日

貧乏を憎んで人を憎まず

  [第百四十二]前略~
世捨て人の独身で何も持たないのが、いろいろ足手まといの多い人が何事にもへつらい、欲が深いのを見て、一途に軽蔑するのは、間違いだ。
その本人の身になって考えれば、いとしいと思う親のため、妻子のためには、真実、恥も忘れ、盗みもしそうなことである。それゆえ、(結果として)盗人をしばり、悪事だけを罰するよりは、(あらかじめ)世の人が飢えたり、寒い思いをしたりしないように、政治を行ってゆきたいものだ。
人間はちゃんとした貯え(財産)がないと、ぐらつかぬ心を持ち続けていることはできない。~後略

徒然草―現代語訳
吉田 兼好 (著), 川瀬 一馬
講談社 (1971/12)
P260

徒然草 (講談社文庫)

徒然草 (講談社文庫)

  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2019/09/20
  • メディア: Kindle版

 

 

斉(せい)の管子の「衣食足りて礼節を知る」ということばがあるが、これは、法治主義の法家の思想だとされている。
孔子は顔淵のような特殊な人物や孔子の門下生は別として、一般の市民は、相当な生活水準を確保してやったうえではじめて教化が可能となると考えたので、その点では法家の思想とは対立しない。
子路篇


         論語
         孔子 (著), 貝塚 茂樹
        中央公論新社 (1973/07)
        P361

 

 
論語 (中公文庫 D 3)

論語 (中公文庫 D 3)

  • 出版社/メーカー: 中央公論新社
  • 発売日: 1973/07/10
  • メディア: 文庫
 

P119
一般に、意志力がすり減ると、欲求を抑えるのにとても苦労するようになり、その苦労のせいで正直さまでがすり減ってしまうのだ。

 

P121
消耗すると論理的思考力が多少低下すること、またそれとともに道徳的に行動する能力も衰えることがわかった。

P128
 消耗を理解することで、自制が必要な状況(たとえば職場での退屈きわまりない仕事など)には、まだ消耗していない日中の早い時間に(できる限り)向き合うべきだとわかる。
ただしそう言われたからと言って、すぐにそのとおりにできるものではない。なぜならわたしたちをとり巻く商業的な力(酒場、オンラインショッピング、フェイスブック、ユーチューブ、オンラインゲームなどなど)は、誘惑と消耗の両方を糧にしているからだ。だからこそ、あれほど成功しているのだとも言える。
~中略~
近づきすぎて身動きがとれなくなる前に、欲求の引力から抜け出すのが得策だ。~中略~どうしても無理だという人は、誘惑と戦う能力を養ってもいい。100まで数える、歌を歌う、行動計画を立ててそれを守りとおすなど。

ずる―嘘とごまかしの行動経済学
ダン アリエリー (著), Dan Ariely (著), 櫻井 祐子 (翻訳)
早川書房 (2012/12/7)

ずる 嘘とごまかしの行動経済学

ずる 嘘とごまかしの行動経済学

  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 2013/01/25
  • メディア: Kindle版

 

六五 人間ぎらいの人たちが人間にたいしていだくような感情を君自身その人たちにたいして絶対にいだかぬように注意せよ。

マルクス・アウレーリウス 自省録
マルクス・アウレーリウス (著), 神谷 美恵子 (翻訳)
岩波書店 (1991/12/5)
P136

 

マルクス・アウレーリウス 自省録 (岩波文庫)

マルクス・アウレーリウス 自省録 (岩波文庫)

  • 作者: 神谷 美恵子
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 2014/12/18
  • メディア: Kindle版

 

 

富士山本宮淺間大社 奥宮 静岡県富士宮市

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