47 君がなにか外的の理由で苦しむとすれば、君を悩ますのはそれ自体ではなくて、それに関する君の判断なのだ。
ところがその判断は君の考え一つでたちまち抹殺してしまうことができる(64)。
また君を苦しめるものがなにか君自身の心の持ちようの中にあるものならば、自分の考え方を正すのを誰が妨げよう。
同様に、もし君が自分に健全だと思われる行動を取らないために苦しんでいるとすれば、そんなに苦しむ代りになぜいっそその行動を取らないのだ。
「しかし打ち勝ちがたい障碍物が横たわっている。」それなら苦しむな、その行動を取らないのは君のせいではないのだから。
「けれどもそれをしないでは生きている甲斐がない。」それならば人生から去って行け。
自分のしたいことをやりとげて死ぬ者のように善意にみちた心をもって、また同時に障碍物にたいしてもおだやかな気持ちをいだいて去って行け(65)。
マルクス・アウレーリウス 自省録
神谷 美恵子 (著)
岩波書店 (2007/2/16)
P158

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