相手を敵に回して口論し、反駁すれば、時に勝利を得ることもあるだろう。
だがそれは、空(むな)しい勝利だ。
相手の好意を失ってしまうからである。
ベンジャミン・フランクリン
デール・カーネギー 著
田中 孝顕 訳
こうすれば必ず人は動く
騎虎書房
P72
設使(たとひ)我れは道理を以て云ふに、人はひがみて僻事(ひがごと)を云を、理を攻て云ひ勝はあしきなり。
亦我は現に道理と思へども、吾が非にこそと云てはやくまけてのくもあしばやなり。
只人をも云ひ折らず、我が僻ことにも謂はず、無為にして止みぬるが好(よ)きなり。
耳に聴入れぬやうにして忘るれば、人も忘れて嗔(いか)らざるなり。
懐奘 (編集), 和辻 哲郎
正法眼蔵随聞記
岩波書店; 改版版 (1982/01)
P26
永平寺の開祖道元(1200‐53)が洛南に道場を開いた時、その学風を慕って参じた懐奘(1198‐1280)が、日々に聞く師の言葉を記録したもの。勉学の心得はもとより宗教について死生について等々、人生の根源にかかわる問題が易しく述べられている。忠実な記者の態度を貫いた懐奘の筆によって、道元その人の言葉がよく伝えられているという。
「敵をつくりたければ、友に勝つがいい。味方をつくりたければ、友に勝たせるがいい」その理由―人間はだれでも、友よりすぐれている場合には重要感を持ち、その逆の場合には、劣等感を持って羨望や嫉妬を起こすからである。ラ・ロシュフーコー
人を動かす
ハンディーカーネギー・ベスト
創元社 (1986/11)
P222
私が見てきたところでは、理屈屋で反対好きで言葉争いに耽るような連中は、多くは仕事のほうがうまく行かないようだ。
彼らは勝つことはある。しかし、勝利よりも役に立つ、人の好意というものをうることは決してないのだ。
フランクリン (著), 松本 慎一 (翻訳), 西川 正身 (翻訳)
フランクリン自伝
岩波書店 (1957/1/7)



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