2025年10月28日火曜日

買い手市場

P41
  かっては売り手側の都合で売っても売れる時代がありました。
世の中に出回る商品があまり多くない物不足の時代で、これを売り手市場といいます。
今はタンスの中を見てもものがあふれているように、もの余りの時代になり、買い手市場へと大きく変わっています。

そのため、顧客のわがまま、買い手側の都合に売り手がどこまで歩調を合わせることができるかが問われるようになってきているのです。
鈴木 敏文

P83
企業の経営には、「競争相手との競争に勝つ」という「相対価値」を追求する経営と、「自分たちの理念や思いを大切にする」という「絶対価値」を追求する経営がある。
相対価値を追求すれば、「ナンバーワン」を目指すが、絶対価値を大切にするなら、「オンリーワン」でよくなる。

 セブン-イレブンはどちらか。鈴木さんはことあるたびに、「われわれの競争相手は同業他社ではなく、日々めまぐるしくニーズが変化する顧客そのものである」と語る。
競合他社との勝ち負けよりも、刻一刻と変化する顧客のニーズに応え続けることを考える。これがセブン-イレブンにとっての絶対価値だ。
勝見 明

 

P139
セブン-イレブンで行われているあらゆる活動、あらゆる努力は、顧客のロイヤルティ(住人注;どうせ買うなら、いつも行くセブン-イレブンで買おう)を高めるためにある。
その結果、売り上げが上がり、利益が出る。これが企業を経営するということです。
鈴木 敏文

勝見 明 (著), 鈴木 敏文, 野中 郁次郎
セブン‐イレブンの「16歳からの経営学」―鈴木敏文が教える「ほんとう」の仕事
宝島社 (2005/10)

セブン‐イレブンの「16歳からの経営学」―鈴木敏文が教える「ほんとう」の仕事

セブン‐イレブンの「16歳からの経営学」―鈴木敏文が教える「ほんとう」の仕事

  • 出版社/メーカー: 宝島社
  • 発売日: 2021/10/08
  • メディア: 単行本

 

考えるべきことは「このお酒をどう売ろうかな」ではなくて、「このお酒を「買う」という「行動」をお客さんにしてもらうためには、何をしなければいけないか」ということだ。

小阪裕司 (著)
「感性」のマーケティング 心と行動を読み解き、顧客をつかむ
PHP研究所 (2006/11/18)
P25

 

「感性」のマーケティング 心と行動を読み解き、顧客をつかむ PHPビジネス新書

「感性」のマーケティング 心と行動を読み解き、顧客をつかむ PHPビジネス新書

  • 作者: 小阪 裕司
  • 出版社/メーカー: PHP研究所
  • 発売日: 2016/03/04
  • メディア: Kindle版
長崎県 小浜温泉

商人の道

 遠い昔、自分のところで余った物を、不足している物と物々交換することで、相互間に流通させたのが、商人の発祥(おこり)とのことだ。商人は、銭勘定に精通することで日々の生計を立てているので、一銭たりとも軽視するようなことを口にしてはならない。そうした日々をこつこつと積み重ねて富を貯えるのが、商人としての正しい道である。
 その場合の”富の主人(あるじ)”は誰かというと、世の中の人々である。買う側と売る側という立場の違いはあっても、、主人も商人自分も互いの心に違いはないのだから、一銭を惜しむ自分が気持ちから推し量って、売り物の商品は大切に考え、決して粗末に扱わずに売り渡すことだ。そうすれば、買った人も、最初のうちは金が惜しいと思うようなことがあっても、商品のよさが次第にわかってくると、金を惜しむ気持ちはいつの間にかなくなるはず。
~中略~
 いわずもがなのことであるが、商人は、国の法をよく守り、わが身をよく慎まなければならない。商人といえども、人としての道を知らずに金儲けをし、しかも不義の金を儲けるようなことがあっては、やがては子孫が絶える結果を招きかねない。心底から子々孫々を愛する気持ちがあるなら、まず人としての正しい道を学んで家業が栄えるようにするべきであろう。

石田梅岩『都鄙問答』 (いつか読んでみたかった日本の名著シリーズ14)
石田梅岩 (著), 城島明彦 (翻訳)
致知出版社 (2016/9/29)
P63

石田梅岩『都鄙問答』 (いつか読んでみたかった日本の名著シリーズ14)

石田梅岩『都鄙問答』 (いつか読んでみたかった日本の名著シリーズ14)

  • 出版社/メーカー: 致知出版社
  • 発売日: 2016/09/29
  • メディア: 単行本

長崎県 波佐見町 >

2025年10月27日月曜日

高度成長を支えたメカニズムの一つ

 日本経済の高度成長を支えたメカニズムの一つは、欧米の金融機関や産業界には理解し難い低利融資の存在であった。
それを可能にしたのが、低貯金金利政策という戦後型徳政令と、後に触れる財政投融資制度だった。
~中略~
 一方、銀行や企業は、不動産や出資や持ち合いで獲得した株式を、ほとんど売却しなかった。特に資本自由化以後は、安定株主として持ち続けた。
 そうした不動産や株式の価格は長期間にわたって上昇し、銀行や企業は膨大な含み益を蓄積することになった。

 これが戦後の日本で、長期間、巨大な規模で展開されてきた徳政令のメカニズムである。
徳政令を発布したのは現代の「得宗」こと大蔵省、~略~徳政令の対象は銀行を窓口とした産業界、徳政令の被害者は資産を形成し損なった預貯金者、恩恵を受けたのは含み益を抱えた銀行と企業、そしてこの徳政令に、政府は一文の負担もしていない。

「借金棒引き」の経済学 ―現代の徳政令
北村 龍行 (著)
集英社 (2000/8/17)
P97

「借金棒引き」の経済学 ―現代の徳政令 (集英社新書)

「借金棒引き」の経済学 ―現代の徳政令 (集英社新書)

  • 作者: 北村 龍行
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2000/08/17
  • メディア: 新書

 

放念

 何より都合がいいのは、お互いに失礼なことがあったり、至らないことがあっても、次の機会までに忘れてしまえることだ。
もし、あなたがこうしたことだけはしっかり覚えているとしても、「忘れたふり」をすればいい。この心遣いで、すべては水に流されてしまい、トラブルは起きにくくなるし、起きたとしても後を引かない。
「多くの忘却なくしては、人生は暮らしていけない」
フランスの作家バルザックはこんな至言を残している。
「もう、そんことは気にしないでください」という場合、「ご放念ください」ということある。
年をとったら、この「放念」が自然にできる。あるいは、ごく自然に見える印象でできるということだ。

精神科医が教える50歳からの人生を楽しむ老後術
保坂 隆 (著)
大和書房 (2011/6/10)
P226

精神科医が教える50歳からの人生を楽しむ老後術 (だいわ文庫)

精神科医が教える50歳からの人生を楽しむ老後術 (だいわ文庫)

  • 作者: 保坂 隆
  • 出版社/メーカー: 大和書房
  • 発売日: 2011/06/10
  • メディア: 文庫

認知症の人に接するときは、事実関係やものごとがきちんと合っているかどうかは、正直どうでもいいのです。
 異なる世界に歩み寄ることができる私たちが、認知症の「忘れる」という特性を上手に活かしてその場の空気を変えること。場合によっては笑顔を生み出して明るくすること。それが最も大切なことです。
認知症の人にも介護者にも「優しい関係」をつくり出す手段、それが私の提案する「引き算」を使った認知症介護なのです。

認知症の人がスッと落ち着く言葉かけ
右馬埜 節子 (著)
講談社 (2016/3/23)
P59

認知症の人がスッと落ち着く言葉かけ (介護ライブラリー)

認知症の人がスッと落ち着く言葉かけ (介護ライブラリー)

  • 作者: 右馬埜 節子
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2016/03/23
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

 二一 遠からず君はあらゆるものを忘れ、遠からずあらゆるものは君を忘れてしまうであろう。

マルクス・アウレーリウス 自省録
マルクス・アウレーリウス (著), 神谷 美恵子 (翻訳)
岩波書店 (1991/12/5)
P123

マルクス・アウレーリウス 自省録 (岩波文庫)

マルクス・アウレーリウス 自省録 (岩波文庫)

  • 作者: 神谷 美恵子
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 2014/12/18
  • メディア: Kindle版

徳島県 21番太龍寺

ことばは信じてはいけない

前略~ その場の雰囲気を悪くするような発言は、たとえ内容が正しくとも、嫌われる。つまり、日本の社会では、あまりはっきりモノをいうと不作法なのだ。
この国では、はっきりことばでいわずとも、態度や表情で意志を通じ合うコミュニケーション技術、いわゆる「腹と腹の伝達」が発達した。そしてそれがさらに進むと、ことばのほうは建前、したがって信じてはならない、ということになってしまう。
「日本とは何か」

堺屋太一の見方 時代の先行き、社会の仕組み、人間の動きを語る
堺屋 太一 (著)
PHP研究所 (2004/12/7)
P63

堺屋太一の見方 時代の先行き、社会の仕組み、人間の動きを語る

堺屋太一の見方 時代の先行き、社会の仕組み、人間の動きを語る

  • 作者: 堺屋 太一
  • 出版社/メーカー: PHP研究所
  • 発売日: 2004/12/07
  • メディア: 単行本

 

徳島県 21番太龍寺

相違をあきらかにしてゆくのが対話

 ににより、むかいあう二人ないし数人の人びとのあいだに、明確な対立と、対立ゆえの緊張が存在しなければならない。というか、この自由と自立の原理からして、何人かの人間がおのれの信念を開陳すべくくきあうとき、そこに意見の相違があるのは当然の前提であって、その相違を自他にたいしてあきらかにしてゆくのが対話の重要な課題なのだ。
むきあう相手とのあいだに何らかの一致点を見いだすのが対話の目的ではなく、当然あってしかるべき相違点を明確な表現にもたらし、対立する見解のいずれが理にかなっているかを問う、というかたちで思索を深めるのが西洋の対話の基本型なのである。
~中略~
 相手との対立点をきわだたせることに力をこめるのが西洋の対話(Daialig)の流儀だとすれば、その流儀を哲学の方法として応用しようとする弁証法(Dialektik)がまとまりや和のみを強調するものであるはずはない。


新しいヘーゲル
長谷川 宏(著)
講談社 (1997/5/20)
P30

新しいヘーゲル (講談社現代新書)

新しいヘーゲル (講談社現代新書)

  • 作者: 長谷川 宏
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 1997/05/20
  • メディア: 新書

 

徳島県 21番太龍寺

秘伝奥義の商法

 「芸によりことにふれて、極意秘伝などといひて、奥口あれども、
敵と打合うときの理においては、表にてたたかい、奥をもつて斬ると云事にあらず」
「他流に奥、表と云事」

谷沢 永一 (著)
宮本武蔵 五輪書の読み方
幻冬舎 (2002/10)
P270

宮本武蔵 五輪書の読み方

宮本武蔵 五輪書の読み方

  • 作者: 谷沢 永一
  • 出版社/メーカー: 幻冬舎
  • 発売日: 2022/07/27
  • メディア: 単行本

 

高知県 御厨人窟

2025年10月25日土曜日

過ちを犯してしまった時

 もし不幸にして過ちを犯してしまった時は、嘘をついてそれを隠そうとするより、正直に認めてしまった方が潔い。
そしてそうすることが、償いをする唯一の方法であり、許しを請う唯一の方法でもあるのだ。

父から若き息子へ贈る「実りある人生の鍵」45章
フィリップ・チェスターフィールド (著), 竹内 均 (翻訳)
三笠書房 (2011/3/22)
P42

父から若き息子へ贈る「実りある人生の鍵」45章 (知的生きかた文庫)

父から若き息子へ贈る「実りある人生の鍵」45章 (知的生きかた文庫)

  • 出版社/メーカー: 三笠書房
  • 発売日: 2011/03/22
  • メディア: 文庫

 

 二六 人が君にたいして過ちを犯したとき、その人が善悪に関するいかなる観念をいだいてこのような悪事をしたのか直ちに考えてみるがよい。(20)
それがわかったら、君はその人を憐れみこそすれ、驚いたり怒ったりはせぬであろう。
なぜならば君自身またその人と同じ善の観念を持っているか、あるいは大体同じような観念を持っているのだから(21)彼を許してやらなくてはならない。
しかしもし君が善悪についてもはやそのような観念を持っていないなら、あやまった見方をしている者にたいして寛大な態度をとることは一層たやすいであろう。

マルクス・アウレーリウス 自省録
マルクス・アウレーリウス (著), 神谷 美恵子 (翻訳)
岩波書店 (1991/12/5)
P125

マルクス・アウレーリウス 自省録 (岩波文庫)

マルクス・アウレーリウス 自省録 (岩波文庫)

  • 作者: 神谷 美恵子
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 2014/12/18
  • メディア: Kindle版

太ったまま血圧を気にするのは、滑稽

P173
 血圧やコレステロールがどうしても気になるというなら、それを下げる一番簡単で確実な方法は、痩せることだ。
 太っているということは、小さな軽トラックの荷台に山のように砂利を積んでいるのと同じだ。ちょっとした坂でも、アクセルを目一杯吹かさないと登れない。エンジンである心臓に負担がかかり、血圧が上がるのも当然だ。
太ったまま血圧を気にするのは、滑稽といえる。ましてや降圧剤を飲むのは危険だ。

P174
 よく、「運動する時間がないから痩せられない」と言う人がいる。しかし、それは間違いだ。
肥満の原因は、運動不足ではない。食べるから、太っているのだ。

 

P175
 私のお勧めのダイエット法は、「よく噛むこと」。口に入れたものを、50回嚙む。初めは大変に感じるが、習慣化すれば何ともなくなる。


高血圧はほっとくのが一番
松本 光正 (著)
講談社 (2014/4/22)

高血圧はほっとくのが一番 (講談社+α新書)

高血圧はほっとくのが一番 (講談社+α新書)

  • 作者: 松本 光正
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2014/04/22
  • メディア: 新書

 

52番太山寺 愛媛県

情報量が多すぎる

世界じゅうのことを、だれもが知るようになった。けれども、それが、彼らの実際の生活にいったい何の役に立つのか。それは大きな疑問だと言わざるをえません。
~中略~
 現代の混迷の大きな原因は、あまりに物を知りすぎていることにあるに違いありません。 よく人々が、やれ週刊誌にこんな話が出ていた、テレビでこんな番組をやっていた、というようなことを言うのを聞きます。
しかし、私がいつも感ずるのは、それがいったい何になるのか、それがあなたたちの生活とどんなかかわりがあるのか、ということです。
 あまりに情報量が多すぎるがために、現代人はかえって自己を失っているのではないでしょうか。自己を失ってしまえば、混迷に陥るのは、これは当然だといわねばなりません。

なぜ、いま禅なのか―「足る」を知れ!
立花 大亀 (著)
里文出版 (2011/3/15)
P80

なぜ、いま禅なのか―「足る」を知れ! (名著復活シリーズ)

なぜ、いま禅なのか―「足る」を知れ! (名著復活シリーズ)

  • 作者: 立花 大亀
  • 出版社/メーカー: 里文出版
  • 発売日: 2011/03/15
  • メディア: 単行本

 

徳島県 21番太龍寺