2025年7月12日土曜日

人生には解決なんてない

P62
人生には解決なんてない。
ただ、進んでいくエネルギーがあるばかりだ。
そういうエネルギーをつくり出さねばならない。解決はその後でくる。
 アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリ

P226
人生については誰もがアマチュアなんだよ。
誰だって初参加なんだ。
はじめて試合に出た新人が、失敗して落ち込むなよ。
伊坂幸太郎「ラッシュライフ」

大山 くまお (著)
名言力 人生を変えるためのすごい言葉 
ソフトバンククリエイティブ (2009/6/16)

名言力 人生を変えるためのすごい言葉 (SB新書)

名言力 人生を変えるためのすごい言葉 (SB新書)

  • 作者: 大山 くまお
  • 出版社/メーカー: SBクリエイティブ
  • 発売日: 2009/06/16
  • メディア: 新書

 

 (住人注:健康だった私が突然脳梗塞で倒れた)あの日を境にしてすべてが変ってしまった。私の人生も、生きる目的も、喜びも、悲しみも、みんなその前とは違ってしまった。
 でも私は生きている。以前とは別に世界に。半身不随になって、人の情けを受けながら、重い車椅子に体を任せて。ことばを失い、食べるのも水を飲むのもままならず、沈黙の世界にじっと目を見開いて、生きている。
それも、昔より生きていることに実感を持って、確かな手ごたえをもって生きているのだ。
 一時は死を覚悟してたのに、今私を覆っているのは、確実な生の感覚である。
自信はないが私は生き続ける。なぜ?それは生きてしまったから、助かったからには、としかいいようはない。
 その中で私は生きる理由を見出そうとしている。もっとよく生きることを考えている。

寡黙なる巨人
多田 富雄 (著), 養老 孟司 (著)
集英社 (2010/7/16)
P12

 

寡黙なる巨人 (集英社文庫)

寡黙なる巨人 (集英社文庫)

  • 作者: 多田 富雄
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2010/07/16
  • メディア: 文庫

奈良県 山上ヶ岳

人生の楽しみ

P24
人として生まれたならば、三つの楽しみを知らないのは悲しいことである。
一つは良い行いをして自尊心を高める。
二つは健康で心配事がないこと。
三つ目は長生きをして、人生を充分に楽しむことである。

P42
 静かに家の中ですごし、古書を読み、詩歌を楽しみ、香をたき、名書を見、山水を眺め、月花を賞し、草木を愛し、四季の変化を楽しみ、酒を少量たしなみ、自家栽培した野菜を煮たりするのは、すべて心を楽しませ気を補うものである。
 貧乏であっても、このような楽しみはいつでもできることである。この楽しみを知っている人は、財産をたくさん持っていてもこの楽しみを知らない人よりも優れているといえる。

養生訓 現代文
貝原 益軒 (著) , 森下 雅之 (翻訳)
原書房 (2002/05)

養生訓 現代文

養生訓 現代文

  • 出版社/メーカー: 原書房
  • 発売日: 2022/08/04
  • メディア: 単行本

 

 人生にとっての幸せとは、究極的には好きなことが自由にできる状態だ。経済も政治も産業も文化も、そのための手段として活用すべきものである。
「世は自尊好縁」

堺屋太一の見方 時代の先行き、社会の仕組み、人間の動きを語る
堺屋 太一 (著)
PHP研究所 (2004/12/7)
P57

堺屋太一の見方 時代の先行き、社会の仕組み、人間の動きを語る

堺屋太一の見方 時代の先行き、社会の仕組み、人間の動きを語る

  • 作者: 堺屋 太一
  • 出版社/メーカー: PHP研究所
  • 発売日: 2004/12/07
  • メディア: 単行本

 私がこれまで出会ったほとんどの人は、あまりに多くの時間を、自分の問題を心配することに費やしていて、楽しむことに取りかかるための時間のゆとりがありません。私はいつも好んで人々にこのように尋ねます。
「あなたが自分の問題を乗り超えた時、残りの時間を全部使って何をするつもりですか?」もっと楽しむことに取りかかることは、幸せでいるために大切なことです。
 もう一つ幸せでいるための要素は、あなたが良い人間関係をしっかりと育むということです。あくせく働くことに人生を費やし、大切なことにフォーカスせずに人生を過ごす人がたくさんいます。
愛することに取りかかるということは、あなたの家族とクオリティの高い時間を過ごせて、あなたの人生において特別な人のための時間をつくるということです。
 あなたが愛する人を見つけるためにも、または、より良い社会的なネットワークや友達のグループをつくるためにも、もっと多くの人と出会うことが大切です。この地球上には何十億もの人が存在していて、誰一人として孤独を感じなければならない理由などまったくないのです。

望む人生を手に入れよう―NLPの生みの親バンドラーが語る 今すぐ人生を好転させ真の成功者になる25の秘訣
リチャード バンドラー (著),Richard Bandler (原著),白石 由利奈 (翻訳), & 1 その他
エル書房 (2011/6/1)
P226


 

奈良県 室生寺

この世に絶対にたしかなものはない

 それと、もうひとつ付け加えるとすれば、百人百様、みんなそれぞれ異なった人間であり、生き方、考え方一つとして、同じ人間はいないという自覚が必要だということです。
 たとえば、書店の棚に、長生きのための健康の本や生き方本が、無数にならんでいますが、それも、もとを正せば、ひとりの人間の考えたヒントであって、絶対に正しいというものではないということです。
そんなささいなことを例にとっても、この世に絶対にたしかなものはないというのが、私の考えなのです。

百歳人生を生きるヒント
五木 寛之 (著)
日本経済新聞出版社 (2017/12/21)
P214

百歳人生を生きるヒント

百歳人生を生きるヒント

  • 作者: 五木 寛之
  • 出版社/メーカー: 日経BPマーケティング(日本経済新聞出版
  • 発売日: 2017/12/01
  • メディア: 新書

兵庫県 斑鳩寺

古社に逃げこめ

P159
 ちなみに、東日本大震災の時の津波からの平均避難速度は毎秒0・六二メートル。一分に三七メートルであった。健康な老人や群衆は一分に六〇メートル歩く。しかし、歩行困難者や乳幼児・重病人は一分に三〇メートルとされる(消防庁国民保護・防災部防災課「津波避難対策推進マニュアル検討会報告書」による)。

P161
 人間は足が津波に三〇センチ以上浸かると動けなくなり、避難の自由を失う。
浸水一メートル以上の津波に巻き込まれると、ほとんどの人が亡くなる。
現代の木造家屋は二メートル以上の浸水で半数が全壊、三メートル以上でほとんどが全壊する(「南海トラフの巨大地震モデル検討会(第二時報告)」)。
伝統工法の木造家屋は、現代のものより弱く、二メートル以上の浸水で流失する、とされている。

P184
「このあたりで津波で流された神社は三つだけと聞いてます」。
 事実そうだった。荒沢神社はこのあたりで最古の海辺の神社だが、御神体の手前で津波がぴたっと止まった。ちょうど貞観津波(八六九年)の頃に作られ、慶長三陸津波(一六一一年)もくぐりぬけている。

 

P186
これは津波の時、高台の古社に逃げこめば助かりやすいことを示している。事実、南三陸の戸倉小学校は津波で二〇メートルも浸水したが教員らが近所の五十鈴(いすず)神社に児童を誘導。津波のなか神社の境内だけがポッカリ島のように浮かび、助かった。

天災から日本史を読みなおす - 先人に学ぶ防災
磯田 道史 (著)
中央公論新社 (2014/11/21)

天災から日本史を読みなおす - 先人に学ぶ防災 (中公新書)

天災から日本史を読みなおす - 先人に学ぶ防災 (中公新書)

  • 作者: 磯田 道史
  • 出版社/メーカー: 中央公論新社
  • 発売日: 2014/11/21
  • メディア: 新書

 

兵庫県 達身寺

お金、やりがい、健康

 私は、老後には特に「3つのこと」が重要になってくる、と考えています。
 それは、「お金」「やりがい」「健康」です。
 生きていくためには、もちろん、なにはともあれ「お金」が必要です。
 けれど。はっきり言ってお金だけでは生きていけません。というか、いくらお金があったところで、ほかのふたつが欠けていたら、生きる意味を感じられないのではないでしょうか。
~中略~
 それに、健康であれば病院に通う必要もありませんから、入院代や薬代をはじめとする医療費がかかりません。 ~中略~
 お金、やりがい、健康―これら3つが重なったところに「充実」が生まれてくるのです。

「貧乏老後」に泣く人、「安心老後」で笑う人
横山 光昭 (著)
PHP研究所 (2015/10/3)
P39

「貧乏老後」に泣く人、「安心老後」で笑う人 (PHP文庫)

「貧乏老後」に泣く人、「安心老後」で笑う人 (PHP文庫)

  • 作者: 横山 光昭
  • 出版社/メーカー: PHP研究所
  • 発売日: 2015/10/03
  • メディア: 文庫

 

 いくら十分にあっても、何事かあれば一挙に消えるのが、お金というものではないかと思うのです。
 それは敗戦のとき、一夜にしても家も財産も奪われ、身一つで放り出された経験が、いまでも私の思考の根底にあるからです。
 「有事の金」と言われ、戦争になっても、インフレにも強いといわれる「金」ですが、そうとは思えません。

 国にお金がなくなり、どうしても必要となると、時の政府は、国民のもっている金を供出させることも可能なんです。

 預金封鎖や新円切り替えなど、あらゆる手段で、国民のささやかな財布に国が手を入れてもっていく・・・・ということが、実際にあったのです。
 そういうとき、老後の蓄えとして、コツコツ貯めた預金も、個人年金もすべて、水泡のように消えていくのです。
~中略~
 人生は、常に想定外のことの連続だと、覚悟を決めておいたほうがよいのではないでしょうか。

百歳人生を生きるヒント
五木 寛之 (著)
日本経済新聞出版社 (2017/12/21)

P176

百歳人生を生きるヒント (日本経済新聞出版)

百歳人生を生きるヒント (日本経済新聞出版)

  • 作者: 五木寛之
  • 出版社/メーカー: 日経BP
  • 発売日: 2018/05/23
  • メディア: Kindle版
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兵庫県 圓教寺

健康が一番

 今、自分が生きていることは、まわりの人たちのおかげである。両親が自分を生み育ててこられたことを感謝し、そのほかに自然の恵みにも感謝しなければならない。
自分が健康で長寿を全うすることこそが、その人たちや自然にたいしての最大の感謝の表現である。
~中略~

 人生を楽しく過ごすのはいいことでるが、そのことで寿命を縮めることがあってはいけない。
お金をたくさん儲けたとしても、そのために自分の健康を損ない楽しく生活できないとしたら、儲けたお金は何の役にも立たないであろう。
健康で長生きするほうが、大きな幸せではないだろうか。

養生訓 現代文
貝原 益軒 (著) , 森下 雅之 (翻訳)
原書房 (2002/05)
P12

養生訓 現代文

養生訓 現代文

  • 出版社/メーカー: 原書房
  • 発売日: 2020/12/31
  • メディア: 単行本

大事をなすには寿命が長くなくてはいけないよ。
[勝海舟] 幕末の武士・政治家 | 1823-1899

人生はワンチャンス! ―「仕事」も「遊び」も楽しくなる65の方法
水野敬也 (著), 長沼直樹 (著)
文響社 (2012/12/11)
20

人生はワンチャンス!- 「仕事」も「遊び」も楽しくなる65の方法 人生は~シリーズ

人生はワンチャンス!- 「仕事」も「遊び」も楽しくなる65の方法 人生は~シリーズ

  • 出版社/メーカー: ミズノオフィス
  • 発売日: 2013/07/05
  • メディア: Kindle版
 

 いつまでも元気で若く健康でいられれば、病院にかからなくてもいいし、薬に頼る必要もない。つまり、医療費や入院費などの費用がかからずに済みます。
余分な支出をしたくないなら、いつまでも健康でいること。そのためにも、働き続けるということは、収入を得られるだけでなく、「元気を保つ」という意味でも大切なことのような気がします。

「貧乏老後」に泣く人、「安心老後」で笑う人
横山 光昭 (著)
PHP研究所 (2015/10/3)
P181

 

「貧乏老後」に泣く人、「安心老後」で笑う人 PHP文庫

「貧乏老後」に泣く人、「安心老後」で笑う人 PHP文庫

  • 作者: 横山 光昭
  • 出版社/メーカー: PHP研究所
  • 発売日: 2015/11/13
  • メディア: Kindle版

 

奈良県 當麻寺

2025年7月11日金曜日

知性は信仰の妨げになる

P50
 唯一者への全き帰依を阻むものとして、近代の知性を挙げてもよい。信仰という分別を超えた問題に面すると、僕の知性は猛烈な抵抗を開始するのだ。
すべてを割り切ることの不可能はよく知っている。知性の限界を心得ている筈だ。それでいて知的な明快さを極限まで追い、合理的に説明しつくそうという欲求にかられるのである。
現代人にとっては、こうした知的動きは賞賛(しょうさん)さるべきものらしいが、僕にとっては「罪」なのだ。比較癖とともにいつも自分を苦しめるのである。
~中略~
 知性は博物館の案内人としては実に適任であろう。だが信仰の導者としては「無智(むち)」が必要だ。
「無智にぞありたき。」と述懐した鎌倉時代の念仏宗のお坊さんの苦しみがわかるような気がする。
人は聡明(そうめい)に、幾多の道を分別して進むことが出来る。しかし愚に、唯一筋の道に殉ずることは出来難い。冷徹な批判家たりえても、愚直な殉教者たりえぬ。
そういう不幸を僕らも現代人として担っているのではないだろうか。宗教や芸術や教育について、様々に饒舌(じょうぜつ)する自分の姿に嫌悪(けんお)を感ぜざるをえない。
「愚」でないことが苦痛だ。それともこんなことを言っている僕が、愚にみえるだろうか。

P76
崇高なものに絶えずふれておれば、おのずから人の心も崇高になるであろう。
古典を学ぶことによって、我々の心もひらかれるであろう。しかし、そのひらかれた筈(はず)の心が、自らを高しと感じ、古典の権威を自己の権威と錯覚するようになったらどうか。
遺憾ながらこの錯覚から免れている人は尠(すくな)い。古典や古仏を語る人間の口調をみよ。傲慢(ごうまん)であるか、感傷的であるか、勿体ぶっているか、わけもなく甘いか。

大和古寺風物誌
亀井 勝一郎 (著)
新潮社; 改版 (1953/4/7)

大和古寺風物誌 (新潮文庫)

大和古寺風物誌 (新潮文庫)

  • 作者: 勝一郎, 亀井
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2024/12/06
  • メディア: 文庫

求菩提山 福岡県