2025年12月23日火曜日

「投機」と「投資」

「投機」とは要するに、利殖のみを目的に、一攫千金を狙って行う儲け事だ。得する人間が一人いれば、損する人間がその何倍もいる。
つまりは大勢の損が、少数の得に移転するだけの、ゼロサムゲームである。本質的にはパチンコや競馬、競輪と変わることがないギャンブルだ。
 それに対して「投資」は、畑に種を蒔いて芽が出て、やがては収穫をもたらしてくれるように、ゼロからプラスを生み出す行為である。投資がうまくいった場合、誰かが損をするということもなく、関係したみなにとってプラスとなる点が、投機とは本質的に異なる。また投機が非常に短期的なリターンを求めるのに対して、投資は本質的に長期的なリターンを求めるところも大きな違いだ。

僕は君たちに武器を配りたい
瀧本 哲史 (著)
講談社 (2011/9/22)
P210

僕は君たちに武器を配りたい

僕は君たちに武器を配りたい

  • 作者: 瀧本哲史
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2019/04/19
  • メディア: Kindle版
百毫寺 奈良県

お金が貯まる人

P129
 年齢、性別や年収の差などに関係なく、「お金を貯めている人」と「お金が貯まらない人」には明確な「差」があります。
 お金が貯まらない人は、「毎日」なにかしらお金を使っています。

P126
着々と貯金をしている方が、あらゆるぜいたくをすべて封印し、節約生活に励まれているかというと、決してそうではなくて、お金を使うべき時と締める時の「メリハリ」を知っています。
 ~中略~ そして、この「ふつうの日とハレの日の違い」を楽しみながら過ごしていらっしゃいます。

P131
 もうひとつ、お金が貯まる人は、たとえ収入がアップしたからといって、そこで突然派手な生活に変わったりっすることはありません。いくらお金があろうと自分の価値観はぶれないのです。

P156
 お金を貯めるには、一見「先を見る」ことが必要なように感じるかもしれませんが、実はそれほど「先」を見ることは重要なことではありません。そして、本当にお金を貯めているひとというのは、それほど先を見ていないのです。
~中略~

 貯める人は「今」をみています。 


「貧乏老後」に泣く人、「安心老後」で笑う人
横山 光昭 (著)
PHP研究所 (2015/10/3)

「貧乏老後」に泣く人、「安心老後」で笑う人 PHP文庫

「貧乏老後」に泣く人、「安心老後」で笑う人 PHP文庫

  • 作者: 横山 光昭
  • 出版社/メーカー: PHP研究所
  • 発売日: 2015/11/13
  • メディア: Kindle版


どういう人ならば、資本主義の社会でお金を増やすことができるのか。
 簡単にいえば、「より少ないコストで、みんなが欲しがるものを作った人」である。
 その逆に、みんなが欲しがらないものを作ったり、必要以上のコストをかけて作る行為は、社会的に無駄な行為となり、自然と淘汰されていく。これが、資本主義の基本的な構造である。
 資本主義社会の中で正しいアウトプット、つまり顧客に売れる商品を提供し続ける人は、その見返りとしてたくさんのお金を得ることができる。そのお金を使ってさらに人々が欲しがる商品を開発し、生産力を高めることができるので、さらにまたお金が入ってくる、という上昇スパイラルを描くことができる。

僕は君たちに武器を配りたい
瀧本 哲史 (著)
講談社 (2011/9/22)
P51

僕は君たちに武器を配りたい

僕は君たちに武器を配りたい

  • 作者: 瀧本哲史
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2019/04/19
  • メディア: Kindle版

 

百毫寺 奈良県

男の金のかけ方

  いかに服装は質素にしていても万年筆だけは、たとえばモンブランのいいものを持っているということはね。
アクセサリー的な万年筆がふえたけど、そういうものは駄目。
~中略~
職業とは無関係。だから、青函トンネルの工事している人が、そこでモンブランのいい万年筆を出して書いても、それはもう、むしろ立派に見えるわけですよ。

池波 正太郎 (著), 柳下 要司郎 (編集)
新編 男の作法―作品対照版
サンマーク出版 (2004/05)
P112

新編 男の作法―作品対照版

新編 男の作法―作品対照版

  • 作者: 池波 正太郎
  • 出版社/メーカー: サンマーク出版
  • 発売日: 2004/05/01
  • メディア: 単行本


奈良県 興福寺

フェラーリ要る?

P113
人間が生きていくために絶対に必要なものを「必需」とすれば、それは驚くほど少なく、石田梅岩の言葉を平易になおせば「食は満腹すればよく、衣は寒暖に応ずればよく、家は雨露をしのげば足りる」はずである。もっとも、職業によっては、現代では電卓・電話・車は「必需」であり、それなしに生活していけない場合もある。

さらに社会には「常識というルール」があり、それを無視すれば「失礼な」ということになって社会の信頼を失い、人間関係を阻害する場合もあるから、これらは常識的に必要なもの、いわば「常需」というべきものかも知れない。だが、この「必需・常需」もその必要の限度を考えれば、決して無限に膨張するものではない。いわばこれらは「実需」であって、「虚需」ではないから限度がある。しかし「虚」は、そうはいかない。

P121
 太宗は、帝王にふさわしい立派な馬が欲しかったのであろう。それに対して、魏徴は次のようにつづけた。「昔、漢の文帝に一日千里走る名馬を献上した者がございました。
ところが、文帝は次のようにいわれました。「私が祭祀などで平時に行幸するときは一日三十里、戦時などの行軍は一日五十里、前には天子の旗を持つ者がおり、しかも車輌が後続している。私一人だけが千里の馬に乗って一体どこへ行けというのか」と。
そして、献上のためにつれてきた費用を与えまして、これを返させました。
また後漢の光武帝は、千里の馬と宝剣を献上されますと、馬は太鼓を乗せる車をひかせ、剣は騎士に与えられました」と。
そして、魏徴はここで「陛下は理想的といわれる三王を超える業績を果たされましたのに、どうしてここで文帝や光武帝以下になりたいようなことをなさるのですか・・・・・」という形で、とどめを刺された。太宗は、すぐにこれをやめさせた。
 確かに、一日に三十里か五十里の行程ならば、千里の馬はいらない。これが必要なのはむしろ伝令であろう。
また、都内や日本のハイウエーでは時速二五〇キロの車はいらない。これが必要なのは、広大なアメリカのハイウエーであろう。
そんなことは、いわれてみればその通りなのである。では、なぜそれを欲しがるか。「おれは他と違って千里の馬に乗っているぞ」という虚栄心の充足にすぎないであろう。太宗がそれを求めたのは、明らかに「虚需」である。

帝王学―「貞観政要」の読み方
山本 七平 (著)
日本経済新聞社 (2001/3/1)

帝王学―「貞観政要」の読み方

帝王学―「貞観政要」の読み方

  • 作者: 山本 七平
  • 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版
  • 発売日: 2020/05/12
  • メディア: 単行本

東大寺 奈良県

一流の条件

上の人と対等に話ができるためには、自分の能力や経験に自信がなくてはならない。優秀でなくてはできないことである。
しかし、それよりももっと重要なのは、下の人とも対等に話ができる余裕をもっていることである。

山崎 武也
一流の条件―ビジネス・スタイルを固める43章
日本能率協会 (1990/08)
P186

 

一流の条件―ビジネス・スタイルを固める43章

一流の条件―ビジネス・スタイルを固める43章

  • 作者: 山崎 武也
  • 出版社/メーカー: 日本能率協会
  • 発売日: 1990/08
  • メディア: 単行本


奈良県 春日大社

賃貸か持ち家か

 はっきり言って、賃貸と持ち家、どちらにもメリット、デメリットがあります。
 まず、「賃貸」の場合、住宅ローンによる制約を受けない、収入が減った時にも臨機応変に対処しやすい(引っ越し代、敷金、礼金などはかかりますが)、税金を意識しなくてもよい(固定資産税などは考えなくてよい)、といったことがメリットになります。
 一方、「持ち家」の場合は、住宅ローンを払い終えたあとは所有できるので「自分の家」として暮らせるということが一番のメリットと言えるでしょう。
ローンさえ払い終えてしまったら、あとは住居費の心配をしなくてもいいし、生活の変化に応じてリホームを施すことも可能です(リホーム代はかかりますが)。
このように、賃貸は縛られない「自由さ」を重視する人にはいいでしょうし、持ち家は「安心」を重視する人に向いているように思います。
 ただ、「老後」という観点から考えてみた場合には、個人的には「持ち家」のほうがいいな、と思っています。というのも、リタイア後、賃貸物件に住み続けた場合、月々の住居費としての出費が重くのしかかってくるところが大きいからです。


「貧乏老後」に泣く人、「安心老後」で笑う人
横山 光昭 (著)
PHP研究所 (2015/10/3)
P164

「貧乏老後」に泣く人、「安心老後」で笑う人 (PHP文庫)

「貧乏老後」に泣く人、「安心老後」で笑う人 (PHP文庫)

  • 作者: 横山 光昭
  • 出版社/メーカー: PHP研究所
  • 発売日: 2015/10/03
  • メディア: 文庫

 

瀬戸大橋

2025年12月22日月曜日

男おひとりさま道 10カ条

男おひとりさま道 10カ条
第1条 衣食住の自立は基本のキ
第2条 体調管理は自分の責任
第3条 酒、ギャンブル、薬物などにはまらない
第4条 過去の栄光を誇らない
第5条 ひとの話をよく聞く
第6条 つきあいは利害損得を離れる
第7条 女性の友人には下心をもたない
第8条 世代のちがう友人を求める
第9条 資産と収入の管理は確実に
第10条 まさかのときのセーフティネットを用意する

男おひとりさま道
上野 千鶴子 (著)
文藝春秋 (2012/12/4)
P239

男おひとりさま道 (文春文庫 う 28-2)

男おひとりさま道 (文春文庫 う 28-2)

  • 作者: 上野 千鶴子
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2012/12/04
  • メディア: 文庫

 

 矛盾したことを言うようだが、人づき合いが上手になりたければ、まず、ひとりで行動できること。ひとりで楽しめる人になることが大切だ。
~中略~
 もちろん、一緒に行くことができたら、どんなに楽しいだろうと思って誘うのだが、相手の都合がつかなければ、「残念ね。次の機会には、ぜひ一緒にいきましょうね」とさらりと受け、ひとりで見てくればいい。 ひとりでも楽しめる人には、この軽やかさがある。

P167
 ひとり老後の知人は、できるだけ八百屋とか魚屋など個人商店で買い物をするようにしていると言う。買い物をしながら、ちょっとした会話を交わすのである。
「この魚、どんな料理をするとおいしいの?」などと話しかければ、「甘辛く煮付けるとうまいよ」などという返事がある。こうした会話を交わすようになると、次第にその店の前を通りかかっただけでも、声をかけてくれるようになる。

精神科医が教える50歳からの人生を楽しむ老後術
保坂 隆 (著)
大和書房 (2011/6/10)
P117

精神科医が教える50歳からの人生を楽しむ老後術 (だいわ文庫)

精神科医が教える50歳からの人生を楽しむ老後術 (だいわ文庫)

  • 作者: 保坂 隆
  • 出版社/メーカー: 大和書房
  • 発売日: 2011/06/10
  • メディア: 文庫

清水寺(きよみずでら)みやま市瀬高町本吉