2026年5月7日木曜日

料理の初歩

私をも含めてそのころ教えられた料理の初歩には、要点が二つしかない。
一つはまっとうな味を知ること、つまりいかに正しく料(りょう)るか、も一つは厳しく腐敗のもの、毒のものを知ること、つまりいやなものを排除すること、
この二つであった。
~中略~

 このごろは中毒事件が多い。毒になるものをたべさせるほうの業者たちはもとより心臓が麻痺していると見るが、食べるほうの子供たちはいったい腐敗について教えられたことがないのだろうかと訝(いぶか)しいのである。
もし毎日三度たべるたべもので、腐敗の味や臭いや感覚を教えられていない結果がこうした中毒になるのだとすれば、中毒の一半の責任は親たちにもあると思う。
いいおいしいたべものもいいが、子どものときから腐敗のもの、毒になるものについて厳しく教えるのは必要だとおもう。
(一九五四年 五十歳)

幸田文 台所帖
幸田 文 (著) , 青木 玉 (編集)
平凡社 (2009/3/5)P26

 

幸田文 台所帖

幸田文 台所帖

  • 出版社/メーカー: 平凡社
  • 発売日: 2009/03/05
  • メディア: 単行本
旅亭 田乃倉 湯布院町 

成功体験を見せてもらおう

 普通レベルの生活を長い間営んできた私たちが、海外の成功者と同じような「発想」を手に入れるためのいちばんの方法は、成功している人たちと知り合いになって、その生活を実際に体感させてもらうことです。

「東の大富豪」の教え ユダヤを超える「成功の本質」
ナタリー・ユエン (著)
経済界 (2012/6/23)
P200

「東の大富豪」の教え ユダヤを超える「成功の本質」

「東の大富豪」の教え ユダヤを超える「成功の本質」

  • 作者: ナタリー・ユエン
  • 出版社/メーカー: 経済界
  • 発売日: 2012/06/23
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

 

人間の脳には「ミラーニューロン」という神経細胞があると言われています。これは、モノマネ脳、共感脳と言ってもいいのですが、たとえば美しい女優さんが温泉につかっているポスターを見ると、自分が温泉に入っているわけでもないのに、なんとなくリラックスして良い気分になったりしませんか?
 もうちょっとわかりやすい例では、「もらい泣き」なんていうのがそうですね。自分に悲しいことが起こったわけではないのに、思わず悲しい気分になって、泣いてしまう。
あとは、テレビのバラエティ番組でよく使われる、笑い声。これもできるだけ自然なものがいいと言われていて、スタジオに来ている人が笑っている声をなるべく使い、最近ではあまりつくった声を挿入しなくなっていると言います。
~中略~
ミラーニューロンが発見されたのは、1996年。人間でなく、サルの脳でみつかりました。
実験者が、飲み物を飲むしぐさをしたときに、サルの脳のなかで、サルがジュースを飲むときに信号を出す神経細胞が活動していることがわかったのです。
多くの実験が繰り返されるなかで、サルの下前頭皮質と、下頭頂皮質のほぼ1割にあたる神経細胞に、こうした、他者の能力を写しとる能力があることが明らかになりました。
 これは、人間でも同じことが起こると考えられています。
 つまり、成功者の考え方や生き方を目の当たりにすると、それが勝手に脳にコピーされる。そうすると、成功者の自己イメージが、自分の自己イメージと重なって、自然に行動や結果に反映されていくのです。
 成功者のやっていることや考えていることを積極的に真似したり吸収したりしていくということは、脳科学から見ても、とても意味があるのです。

脳はどこまでコントロールできるか?
中野 信子 (著)
ベストセラーズ (2014/8/19)
P42

 

脳はどこまでコントロールできるか? (ベスト新書)

脳はどこまでコントロールできるか? (ベスト新書)

  • 作者: 中野 信子
  • 出版社/メーカー: ベストセラーズ
  • 発売日: 2014/08/19
  • メディア: 新書

 

 

P73
スポーツにかぎらず、ビジネスや教育の分野でも、「成功体験」の重要性が強調されています。
 けれども、その成功体験をいつまでも引きずってしまうのはよいことではない。むしろ成長を妨げかねません。
 なぜなら、それは「過去のもの」であるからです。

P79
 成功体験を、自分の中でどこかに自信として持っておくのはいい。
「あれができたのだから、絶対がんばれる!」
 そうやってエネルギーにするのはすごくいいことだと思います。
ですが、そこにすがりついてしまうと、
 「あんなにできたのに・・・・・」「こんなはずじゃない・・・・・」
 と考えてしまう。そうなると、自分が苦しくなって、自信やモチベーションを失ってしまう。
 成功体験は甘美であるがゆえに、ときには毒になるのです。

ラグビー日本代表を変えた「心の鍛え方」
荒木 香織 (著)
講談社 (2016/2/19)

 

ラグビー日本代表を変えた「心の鍛え方」 (講談社+α新書)

ラグビー日本代表を変えた「心の鍛え方」 (講談社+α新書)

  • 作者: 荒木 香織
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2016/02/19
  • メディア: 新書
門司港 関門海峡花火大会

志は高く、一回のハードルは低く

   仕事の正確度を高めたければ、多くの行程をひとまとめにせず、細かなステップに分け、そのたびに報酬を与えるほかはないというわけだ。
 報酬は目に見えるご褒美である必要はない。何かをやり遂げたという達成感もまた外発的動機となる。実際、目標を達成したときの”感激”は十分な報酬である。
「目標は高い方がよい」とよく言われるが。これでは達成して報酬を得る回数が減るばかりか、達成できずにむしろ挫折を味わうことにもなりかねない。

脳はなにかと言い訳する―人は幸せになるようにできていた!?
池谷 裕二 (著)
祥伝社 (2006/09)
P54  

脳はなにかと言い訳する―人は幸せになるようにできていた!? (新潮文庫)

脳はなにかと言い訳する―人は幸せになるようにできていた!? (新潮文庫)

  • 作者: 裕二, 池谷
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2010/05/28
  • メディア: 文庫

 

たとえ地の果てまで行ったとしても、それでもさらに遠くを目指す人はいるものだ。―「メインの森」

ソロー語録
ヘンリー・デイヴィッド・ソロー(著), 岩政 伸治 (翻訳)
文遊社 (2009/10)
P64

ソロー語録

ソロー語録

  • 出版社/メーカー: 文遊社
  • 発売日: 2009/10/01
  • メディア: 単行本

 

門司港 関門海峡花火大会

外発的動機づけ

  外発的動機づけとなるものは、何か食べられるとか、これが終わったらタバコを吸おうとか、一カ月働いたら給料がもらえる、といった具体的な褒美である必要はなく、もっとも原始的な安上りな方法は、「褒めること」です。褒められたら、どういうわけかわかりませんが、人間は嬉しくなります。不思議な生き物です。
 もう一つは、何かを達成したときの「嬉しさ」。それまでわからなかったことが、「なるほど、こういうことだったのか」と理解できたときの喜びや快感。
~中略~
 結局、心地よさを感じる脳部位「報酬系」に働きかけるのであれば、何でも動機づけになるということです。

脳はなにかと言い訳する―人は幸せになるようにできていた!?
池谷 裕二 (著)
祥伝社 (2006/09)
P60 

脳はなにかと言い訳する―人は幸せになるようにできていた!? (新潮文庫)

脳はなにかと言い訳する―人は幸せになるようにできていた!? (新潮文庫)

  • 作者: 裕二, 池谷
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2010/05/28
  • メディア: 文庫

 

門司港 関門海峡花火大会

リクツ主義vsリクツ抜き主義

   ところがK君によりますと、このアメリカ人の尺八の「教え方」が実にうまいというのですね。
K君自身も尺八をやるのですが、このアメリカ人の教え方と日本人の先生のそれとどこが違うか。
これは尺八に限らず、「芸道」にはよくあることですが、日本人の場合まずリクツ抜きに先生によく密着して、とにかく自分でもヤミクモに練習し、「やっているうちに何とかなる」という、”秘伝”方式だ。
ところがこのアメリカ人だと、リクツ抜きじゃなくて反対にリクツ主義(?)とでもいいますか、とにかく「技術」にして、どこがどう悪い、指がどうの、くちの当て方がどうのと、具体的に、合理的に、すべて説明のつくものとして教える。
その結果、アメリカ人に尺八を習う方が早く上達するというのです。
 ~中略~ しかし、超名人級になるのに、はたしてどちらの方式が「良い」かとなると、かなりむずかしい問題になってきます。これは日本文化の根底にかかわることかもしれません。

実戦・日本語の作文技術
本多 勝一 (著)
朝日新聞社 (1994/09)
P53  

実戦・日本語の作文技術 (朝日文庫)

実戦・日本語の作文技術 (朝日文庫)

  • 作者: 本多 勝一
  • 出版社/メーカー: 朝日新聞社
  • 発売日: 1994/09/01
  • メディア: 文庫

まず言葉がある。「怒髪(どはつ)天を衝(つ)く」とか「心頭滅却すれば火もまた涼し」とかいうのは言葉だけでいくら覚えても、十歳やそこらの子どもに身体実感の裏づけがあるはずがない。でも、言葉だけは覚えさせられる。
それによって、自分自身の貧しい経験や身体実感では説明できないような「他者の身体」、「他者の感覚」、「他者の思念」のためのスペースが自分の中にむりやりこじ開けられる。
そして、成長してゆくうちに、その「スペース」に、ひとつずつ自分自身の生々しい身体実感、自分の血と汗がしみこんだ思いが堆積してゆく。そんなふうにして子どもは成長してゆくんです。だから、子どもに「子どもにはわからない言葉や思想」を無理やりにでも押し込んでおくということは大切なんです。
 これが「学びの王道」だろうと僕は思います。

最終講義 生き延びるための七講
内田 樹 (著)
文藝春秋 (2015/6/10)
P235

最終講義 生き延びるための七講 (文春文庫 う 19-19)

最終講義 生き延びるための七講 (文春文庫 う 19-19)

  • 作者: 内田 樹
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2015/06/10
  • メディア: 文庫
門司港 関門海峡花火大会

人間の強さ

P42
 これはよくスポーツ選手の競技引退後のキャリアプランニング時に話すことなのですが、ビジネスやスポーツに限らず、あらゆる分野において、「強い人」あるいは「使える人」というのは大きく二つのタイプに分けてよいのでは、と思っています。

言い換えれば、人間の「強さ」の出し方、パフォーマンスの発揮の仕方は、二通りあるということです。
 まずひとつが「突出型」。いわゆる「一芸に秀でた人」の強さです。
 そしてもうひとつが「バランス型」。こちらは文字どおり、いろいろなことがバランスよくできるという強さの出し方です。

P43
 飛び抜けて優れた能力があるのは、もちろん素晴らしいことです。しかし、ひとつのことを極めるためには、必ずその裏で何かを犠牲にしなければなりません。そのため、突出型には大きく欠けている部分も多いのです。

 

P47
 突出型の人なら、まさに「オレについて来い!」と、自分が先頭を切ってチームを率いて攻めていくスタイルでリーダーシップを発揮できるでしょう。サッカーのポジションでいえばフォワードのような存在の「フォワード型リーダー」がピッタリです。
 バランス型の人は、無理に先頭に立とうとする必要はありません。
部下が安心して攻められるように、後方から支援するリーダーシップの発揮の仕方もあります。「後ろはオレがフォローする!」という気持ちで、バランスのよさを活かして全体を見わたす「キーパー型リーダー」になればよいのです。
 フォワード型リーダーにもキーパー型リーダーにも共通していえるのが、「部下にも突出型とバランス型の両方がいる」ということ。特に、自分と異なるタイプの部下との接し方重要です。

メンタルトレーニング実践講座
田中ウルヴェ京 (著)
PHP研究所 (2009/7/18)

メンタルトレーニング実践講座 (PHPビジネス新書)

メンタルトレーニング実践講座 (PHPビジネス新書)

  • 作者: 田中ウルヴェ京
  • 出版社/メーカー: PHP研究所
  • 発売日: 2009/07/18
  • メディア: 新書

門司港 関門海峡花火大会

近代日本のいちばん大事業は教育である

 近代日本のいちばん大事業は教育である。明治維新政府はそれに全力を傾注した。それが遅れて近代化した日本を、アジアにおける先進国として誇るに足る国にした。
もっともその根底には、江戸時代の寺子屋教育や藩校教育の広範な普及による知力向上が役立っている。

この国のことば
半藤 一利 (著)
平凡社 (2002/04)
P233

この国のことば

この国のことば

  • 作者: 半藤 一利
  • 出版社/メーカー: 平凡社
  • 発売日: 2002/04/01
  • メディア: 単行本

 

P15
杉家(住人注;長州藩の小禄武士で、松陰吉田寅次郎も杉家の子)のひとびとのうごきからみれば松本村の近所の百姓家のそれとかわらないが、侍の家と百姓たちを区別しているのは、その名誉心による緊張感と規律性にあるらしい。
 たとえば、秣刈りから帰ると、朝食である。それがすむと、寅は二つ上の兄とともに畑へゆき、あぜ道にすわって素読をはじめる。
ほどなく父の百合之助が畑へ出、耕作をはじめる。畑を打ってやがて子供たちのいるあぜ道までくると、必要なくだりを教え、教えると離れて耕しをすすめてゆく。
終日、このようであり、毎日かわらなかった。かれらの初等教育はすべて畑でおこなわれ、一度も机の上でおこなわれたことがなかった。
 この程度の侍の家は、ほぼこのようなものらしい。初等教育の教課内容は、四書五経であった。

当主の百合之助も武士であるかぎり読書時間が必要であり、しかし、百姓仕事のために時間がなかった。
夕食がすむと、百合之助はかならずひと息入れる。そのあと米を搗く。米を搗きながら書物を読む。これがために米搗きの台の上に見台がとりつけられていた。
江戸期三百年が教養の時代であるとすれば、それが煮つまったこの時期、長州の片田舎にすむ平凡な武士までがこのようにして暮らしていたことを、この時代の歴史像を知るうえで知るべきであろう。

P37
松陰は貧家の出ではあったが、教育にだけはめぐまれていた。
日本の封建時代というものは、教育という面ではあるいは理想にちかい実質をもっていたといえるかもしれない。

P47
 徳川社会というのは知識人口の厚さという点では同時代のヨーロッパの文明国をぬきんでているが、その特徴のひとつは知識人口が首都である江戸に集中しておらず各藩に分散していることであり、むしろ江戸のいわゆる旗本八万騎の教育水準よりも田舎の諸藩のそれのほうが高いことであった。

世に棲む日日〈1〉
司馬 遼太郎 (著)
文藝春秋; 新装版 (2003/03)

新装版 世に棲む日日 (1) (文春文庫)

新装版 世に棲む日日 (1) (文春文庫)

  • 作者: 司馬 遼太郎
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2003/03/10
  • メディア: 文庫

 こんな(住人注;高度な金融)システムが江戸時代に作られていたのである。

 いったい誰が考えついたのだろうか。
 その中心的な役割をしていたのは、江戸や大坂の大店(おおたな)に、年季奉公に出ていた若者である。
大店が労働力の搾取だけをしていたと考えるのは大間違いで、仕事が終わると、年季奉公の子どもを寺子屋に通わせていたし、商売も教えていた。
この時代、すでに金融がかなりの発展をしていたので、それを学んだ年季奉公の若者たちが、年季が明けて生まれ故郷の村に帰り、市場金利などの知識を広めたのである。

世の中の罠を見抜く数学
柳谷晃 (著)
セブン&アイ出版 (2013/3/1)
P55

 

世の中の罠を見抜く数学

世の中の罠を見抜く数学

  • 作者: 柳谷晃
  • 出版社/メーカー: セブン&アイ出版
  • 発売日: 2018/10/29
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
門司港  関門海峡花火大会

国語

国語教育は、本来の目的が高度でありすぎるために、いつの間にかとんだ方向違いに流れがちなのである。それはたとえば、次のようなお門違い教育である。
●道徳教育になりがちである。~略
●文学的感性の教育になりがちである。 ~略
●子供に、大人好みの感じのいい子のふりを強要しがちである。~略
●国語は非常に感覚的な科目で、論理性や合理性はなく、考えても無意味だと感じさせてしまう。~略

はじめてわかる国語
清水 義範 (著) , 西原 理恵子 (イラスト)
講談社 (2002/12)
P35

はじめてわかる国語 (講談社文庫)

はじめてわかる国語 (講談社文庫)

  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2018/01/12
  • メディア: Kindle版

 

「ある国民の特性はその国語に習熟することによってのみ学ぶことができよう。

国語はその国の魂に内在するすべてを含んでおり、それ故にそれぞれの国にとって最上の投影法なのである。

「甘え」の構造 [増補普及版]
土居 健郎 (著)
弘文堂; 増補普及版 (2007/5/15)
P21

 

「甘え」の構造 [増補普及版]

「甘え」の構造 [増補普及版]

  • 作者: 土居 健郎
  • 出版社/メーカー: 弘文堂
  • 発売日: 2007/05/15
  • メディア: 単行本

フランス憲法では「フランスの国語は、フランス語である」と明確に定められている。日本の憲法に「日本の国語は、日本語である」という条文がないのは、見方を変えれば、日本が日本語を国語として定める必要がないから。
「日本では日本語があたりまえ」と私を含め日本人の多くが考えているのは、言葉を奪われた歴史がないからだろう。
「英語第2公用語論」が出てくる心理には「英語を話せる人はエライ」という、明治時代からのコンプレックスがあるのではないだろうか。
~中略~

 昔、習った小学校の国語の教科書に、アルフォンス・ドーデの「最後の授業」があった。プロシア(今のドイツ)に占領され、フランス語を話すことを禁じられたアルザス地方の物語。
いままで学校が嫌いで授業をサボろうとしていた男の子が、ある朝、いやいや学校へ行こうとする。すると村人が言う。 「お前、今日は学校へ行ってもしかたないよ。今日は授業がないんだ」
 不思議に思いながらも学校へ着くと、いつもと違う雰囲気。長年ここで教えてきた先生が悲壮な顔で最後の授業を行なっていて、教室の後ろには村人たちの姿もある。
少年は生まれて初めて真剣に授業に取り組む。そうすると今までわからないと思っていた授業が頭に入るではないか。しかし、もう明日からはフランス語の授業はないのだ。最後に先生が黒板に「フランス万歳!」と書いて、遅刻してきた少年を叱ることなく教室をでていく。~中略~
幸か不幸か、こんな経験のない日本では母国語が粗末にされている。アメリカに占領されたことはあったが、寛大なアメリカ人に「英語を話せ」とは言わなかった。
ただただ、ラッキーであったと言うしかない。

一度も植民地になったことがない日本
デュラン れい子 (著)
講談社 (2007/7/20)
P116

一度も植民地になったことがない日本 (講談社+α新書)

一度も植民地になったことがない日本 (講談社+α新書)

  • 作者: デュラン れい子
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2007/07/20
  • メディア: 新書

 

メンタリング・システム

P137
 メンタリングは、メンター(師匠)となる指導者が何人かのスタッフを受け持ち、育てるための仕組みのことです。
これは、御存知の人も多いと思いますが、ギリシヤ神話に登場するメントールという老人が、オデュッセウス王の息子を指導して立派に育てたことに由来します。このメントールが、メンターになりました。
~中略~
 通常、メンターの役割は直属のボスではなく、さらに上のリーダーや、まったく違う部署のディレクターなどが受け持ちます。そして、知識、スキルの向上のみならず、人間性に関わる指導も担います。

 P138
 メンターにとって大きな役目の一つは指導するスタッフの、言葉のコミュニケーション能力を高めるということです。言葉は、人間だけが持っているコミュニケーションの手段です。

 しかも、人は自分の考えや思いを伝えるときだけではなく、頭の中でいろんなことを考えるときも、言葉を使っています。
 つまり、言葉を使ったコミュニケーション力を磨くということは、そのままイメージ力を磨くことに通じるのです。

一流の男は「気働き」で決める
高野 登 (著)
かんき出版 (2014/4/23)

一流の男は「気働き」で決める

一流の男は「気働き」で決める

  • 作者: 高野 登
  • 出版社/メーカー: かんき出版
  • 発売日: 2014/04/23
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

 

馬島 北九州市

人と交わるに温恭の心構えを失わぬように躾よ

  志は虚邪(いつわりよこしま)なく、言は忠信(まこと)にして偽なく、又、非礼の事、いやしき事をいはず、かたち(貌)の威儀をただしくつつしむ事をおしゆべし。
又、諸人に交わるに、温恭ならしむべし。
温恭は、やはら(柔)かにうやまふ也。是善を行なふ初(はじめ)也。
心あらきは、温にあらず。無礼なるは、恭にあらず。
己を是とし、人を非として、あなどる事を、かたく戒むべし。
高位なりとて、我をたかぶる事なかれ。高き人は、人にへりくだるを以(て)、道とする事を、おしゆべし。
きずい(気隋)にして、わがままなる事をはやくいましむべし。かりそめにも人をそしり、わが身におごらしむる事なかれ。
常にかようの事を、はやく教え戒むべし。

和俗童子訓 巻之一 
総論 上

養生訓・和俗童子訓
貝原 益軒 (著), 石川 謙 (編さん)
岩波書店 (1961/1/5)
P217

養生訓・和俗童子訓 (岩波文庫 青 10-1)

養生訓・和俗童子訓 (岩波文庫 青 10-1)

  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 2024/12/06
  • メディア: 文庫