2026年1月22日木曜日

効率主義は進歩だろうか

 まげものの底に、和紙または金あみを張った容器に、番茶をいれ炭火にかざして、ほうじる。
火が通ったら土びんにとり、すぐあつい湯をさす。しゅうっとさわやかな音をたて、芳香が立つ。
のんだあと、舌になんのなごりの味も止めていないのが身上の、ごく軽い風味である。だがさ湯とは全く違う。茶である。

お茶をほうじなくなったのは、ガスや電熱が炭火にかわったことと、人手間を省くことからだろうから、これは進歩である。 進歩は好きだが、私は炭火でほうじた番茶の味も、忘れかねている一人である。
即席というものは即席の役には立つが手間をかけたコクには及び難い。
(一九六三年 五十八歳)

幸田文 台所帖
幸田 文 (著) , 青木 玉 (編集)
平凡社 (2009/3/5)
P118 

 

幸田文 台所帖

幸田文 台所帖

  • 出版社/メーカー: 平凡社
  • 発売日: 2009/03/05
  • メディア: 単行本

P230
 食後に、町へ出ようとした。睡眠をさそうための本を忘れたので、本屋へ行ってなにか買って来ようとおもったのである。
 玄関へおりて、やってくるタクシーを待った。ついでに本屋がどこになるかをきいておこうと思い、フロントにいる背広姿の重厚な人物に声をかけた。宿の経営に参加している感じの頭のよさそうな人で、ライオンズ・クラブのLのマークが胸に光っていた。
「大きな本屋に行きたいのですが」
 と申し出た。
「二軒あります」  フロントがいう。
「何という名前の店ですか」 「タクシーにきけばわかります」
 ぴしゃりと言われた感じだったが、これは名答かもしれない。とくに生産主義からいえばこれほどの名答はないと思われる。 回答者からすればどうせ町の地理に暗い旅客に本屋の屋号まで教えてもむだで、タクシーにそういえば連れて行ってくれるわけであり、そのほうがはるかに能率的である。
能率こそ現代の宗教ではないか。宗教である以上に、人類はこの能率という思想によってほろぶであろうと思われるほどに、日本の経営者たちを物狂いにさせているものであり、その意味ではこの問答は中世末期に定型化された山伏問答のように、神聖教養に則ったものではないかとさえ思える
。  能率主義の教義では、私は人間ではない。多分に抽象化された「客」という種別に属するものであり、たとえて言えばコンピュータの言語であらねばならない。
 ところが、経営者から見れば私は「客」にすぎなくても、私自身は人間だと思っているところに、養鶏場のような方式がホテル経営にまるまる当てはまらないところなのである。
私は大きな本屋であればどの本屋に行ってもいいというところがコンピューターの言語的なのだが、しかし無駄ながら本屋の屋号も知りたいというあたりで人間である。
町へ出てゆくのに、本屋の固有名詞を知って出てゆくのと、ベルト・コンベアに載せられた物品のようにタクシーでただ運ばれてゆくのとではずいぶん気分がちがう。そういう無駄な気分の部分だけが、「客」でなく、人間である。
 さらに頼んで、本屋の屋号をやっと教えてくれた。

P259
 敦賀の和洋折衷ホテルの機能主義は、昭和三十年代以後の日本社会を覆っている宗教的価値観であり、この日本中をのしあるいている怪物が武生の町から川と柳並木をうばって、この町をただの埃っぽい町にしてしまったのである。
おそらくこの宗教が論理の武装して行きつくところまで行ったのが列島改造論なのであろう。
もっとも、宗教といっても、高度の哲学体系やら総合性やら人間の暮らしにみずみずしさをあたえるものをもっていないために、よほど野蛮な段階での宗教にちがいない。

P286
「街道をゆく」シリーズのなかで、この第四巻に他の紀行とちがった特質をあたえているのは、紀行の後半の各所で遭遇する土地ブームの実体にたいする作家のはげしい公憤と痛罵であろう。~中略~
 ほんらい公的な要素を多分に有する土地所有権が、まったく私益のためだけ乱用される現状を「私権の異常増殖」と観る。武生を出て日野川に沿って南下するあいだでも、ブルドーザーが動き、農地がつぶされる状況をみて「いつかこういうばかな時代が終わるという祈念のようなものを持つことなしに、こういう山河の野放図な破壊を正視することができない」と述べる。
「敦賀の和洋折衷ホテルの機能主義」にたしても、いくたびくりかえされる皮肉のはげしさ。 司馬氏は旅にでて、あまり旅館の待遇などを言あげしない人のようである。だからホテルの在りかたに個別的なものでない。いまの社会に充満する精神的荒廃をみいだしてこころ激するのである。

P288
 作家の黒暗々たる憂愁の重さを正しく理解するためには、これを現代史のコンテクスト(前後関係)のなかでながめることがぜひ必要であろう。
この第四巻の紀行がなされた昭和四十八年、そして次の四十九年は、日本の異常な土地ブームがそのピークに達した時期であった。
~中略~
それぞれの街道に歴史があるのとおなじく、「街道をゆく」シリーズの各巻も、それぞれにその旅がなされ、書きとめられた時点の歴史となんらかのかかわりをもっている。
第四巻が街道の昔への回顧をおこなうとともに、現代史のこの自己破壊的な社会現象を鋭く観察し、記録していることを私たちは評価したい
解説 牧 祥三

街道をゆく (4)
司馬 遼太郎(著)
朝日新聞社 (1978/11)

街道をゆく〈4〉洛北諸道ほか (1978年)

街道をゆく〈4〉洛北諸道ほか (1978年)

  • 出版社/メーカー:
  • メディア: -

 

 

 現代の人間には古代の道具だけで巨石を積み、4千年間不等沈下を起こさないピラミッドを造る方法がわからない。
算用数字を使わずにソフィア寺院の構造を計算することも、鉄の道具なしにインカの石積みを築くこともできない。一切の動力を用いず一年半以内に大坂城の天守閣を完成させることすらできない。
近代技術の便利さに慣れた現代人は、昔日の人間がやってのけたことを、同じ条件ではできなくなっているのだ。
 同じ事は人口や資源についてもいえる。一旦増加した人口が急減をすると元の社会に戻るわけではないし、普及した資源が枯渇すればそれ以前とは全く違った惨めさが出現する。

歴史からの発想―停滞と拘束からいかに脱するか
堺屋 太一(著)
日本経済新聞社 (2004/3/2)
P21

歴史からの発想 停滞と拘束からいかに脱するか (日経ビジネス人文庫)

歴史からの発想 停滞と拘束からいかに脱するか (日経ビジネス人文庫)

  • 作者: 堺屋 太一
  • 出版社/メーカー: 日経BP
  • 発売日: 2012/10/13
  • メディア: Kindle版
高知県 四万十川

トレンドを読む

  [第百二十六段]「ばくち打ちの負けが、とどのつまりまで行って、すっかりかけものにうちこんでしまおうとするような時に、それに立ち向かって打ってはならぬ。(負けた方が今度は)ひっくり返って、続けて勝つ運がめぐって来たのだと悟るがよい。
その時運を知るのをよいばくちと言うのだ。」とある者が申した。

徒然草―現代語訳
吉田 兼好 (著), 川瀬 一馬
講談社 (1971/12)
P248

 徒然草 (講談社文庫)

徒然草 (講談社文庫)

  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2019/09/20
  • メディア: Kindle版

 

右、沙門空海聞く、道の興廃は人の時と時に非ざるとなり。
遍照発揮性霊集 巻第四

私、空海は聞いています。
「道が栄えるか廃れるかは、 人がその時流に適応できるかどうかだ」と。

空海 人生の言葉
川辺 秀美 (著)
ディスカヴァー・トゥエンティワン (2010/12/11)
志について四八

 
空海 人生の言葉

空海 人生の言葉

  • 作者: 川辺秀美
  • 出版社/メーカー: ディスカヴァー・トゥエンティワン
  • 発売日: 2013/02/04
  • メディア: Kindle版

トレンドを利用する者は必ず成功する。
構造的なトレンドの変化に抗う者は、短期的に成功することさえ難しく、長期的にはほとんど勝ち目がない。
「未来への決断」

P・F・ドラッカー (著), 上田 惇生 (翻訳)
経営の哲学 (ドラッカー名言集)
ダイヤモンド社 (2003/8/1)
P44

 
ドラッカー名言集 経営の哲学

ドラッカー名言集 経営の哲学

  • 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
  • 発売日: 2012/09/14
  • メディア: Kindle版

 

 

 

時勢の必要性というものを磁力とすれば、蔵六(住人注;村田蔵六、のちの大村益次郎)という存在はすでに強力な磁力を帯びていた。
幕府が蔵六を大切にしているのも、運命ではなく、時勢である。 

花神〈上〉
司馬 遼太郎 (著)
新潮社; 改版 (1976/08)
P339  

 
花神(上) (新潮文庫)

花神(上) (新潮文庫)

  • 作者: 遼太郎, 司馬
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1976/09/01
  • メディア: 文庫

 

 

 近頃、修養修養と呼ぶ声がだいぶ世間に響き渡り、ほとんど一つの流行語のごとくなったについて、僕の懸念することは、今後の成り行きである。
そもそも我が国の思想界は大概十ケ年ごとに一変するように思わるるから、今日世に行わるる修養説も十年後にはいかに受け取らるるであろうか、大いに考うべき問題である。
これについて、僕は今後三つの傾向を起こらんことを思う。すなわち一は反動、二は知行の分離、三は宗教の発揮。
~後略

修養
新渡戸 稲造 (著)
たちばな出版 (2002/07)
P36

修養 (タチバナ教養文庫)

修養 (タチバナ教養文庫)

  • 作者: 新渡戸 稲造
  • 出版社/メーカー: たちばな出版
  • 発売日: 2002/07/01
  • メディア: 新書

 

機会を待て。だがけっして時を待つな。
[ヴィルヘルム・ミュラー] ドイツの詩人 | 1794-1827

人生はワンチャンス! ―「仕事」も「遊び」も楽しくなる65の方法
水野敬也 (著), 長沼直樹 (著)
文響社 (2012/12/11)
47

人生はワンチャンス!- 「仕事」も「遊び」も楽しくなる65の方法 人生は~シリーズ

人生はワンチャンス!- 「仕事」も「遊び」も楽しくなる65の方法 人生は~シリーズ

  • 出版社/メーカー: ミズノオフィス
  • 発売日: 2013/07/05
  • メディア: Kindle版
大分県 天ヶ瀬温泉

心を高めろ

 なかには、「自分には教養がないし、ましてや、哲学や宗教の本など読んだこともない。だから、社員には、京セラフィロソフィから抜き出した話をそのまますることにしよう」 という方もいらっしゃるかもしれません。
 しかし、それでもいいのです。私もかつてはそうでした。
松下幸之助さんから頂戴したもの、安岡正篤さんや中村天風さんから借用したものを使わせていただきました。最初は借り物でもいいのです。
それらを繰り返し言っているうちに、やがて自分のものにすることができるはずです。
 しかし、そのためにも、経営者自身が「心を高める」努力を怠ってはなりません。

稲盛和夫の経営問答 従業員をやる気にさせる7つのカギ
稲盛 和夫 (著)
日本経済新聞出版社 (2014/2/25)
P36

稲盛和夫の経営問答 従業員をやる気にさせる7つのカギ

稲盛和夫の経営問答 従業員をやる気にさせる7つのカギ

  • 作者: 稲盛 和夫
  • 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版
  • 発売日: 2014/02/25
  • メディア: 単行本

 

上高地 長野県

会社は人の成長によってしか、成長しない

   一人ひとりをどれだけ最大限生かして成長させていくか、それは経営者の仕事だと思います。教えれば人は伸びます。
どんな人でも気持ちが変われば行動は変わるのに、そういう指示をしていないケースが多いように見受けられます。
それは、経営者が従業員のモチベーションを上げる責任を放棄したこういであり、怠慢だと思うのです。

こうして企業は再生する 2011年11月

大久保 恒夫 (その他), 野田 稔 (その他)
NHK出版 (2011/10/25)
P62

 

こうして企業は再生する 2011年11月 (仕事学のすすめ)

こうして企業は再生する 2011年11月 (仕事学のすすめ)

  • 出版社/メーカー: NHK出版
  • 発売日: 2011/10/25
  • メディア: ムック

 

P150
 事業というのは、要するに人であります。したがって、本当の事業は、事業ではなくて「徳業」であります。~中略~
会社の幹部になって事業を経営する人の人格、その気分、思想などが自然に集まって一つの社風というものをつくる。社員の精神状態が低下すると社風も低下する。社風というものは、全体的雰囲気と言いますか、雰囲気というものは気象と同じことで末梢的に見ては分からない。つまり、全体的の生活状態、精神状態がつくり上げるものおであります。

P162
 人類の恩人であるパスツールは、かってパリのソルボンヌ大学で学生たちに語りました。
「何ものも生み出すことのできない懐疑主義に染まってはならない。諸国民を覆うある時期の悲哀によって落胆せしめられてはならない。 まず自ら問うてみることである、自己の修業のために何をなしたかと。そして諸君が次第に進歩したならば、自分は祖国のために何をなしたかと自問してみなさい。
そして諸君は、ついに人類のために、また、その進歩のために、何らかの形で寄与したという自覚で、広大な幸福感に浸りうる時が必ず来るであろう」
 この精神、こういう人物を失ってしまえば、文明そのものが恐るべき破壊に向かって驀進します。組織化・機械化という傾向が実は破壊を促進するのです。
これを救うものは、シュペアーが言いましたように、確かに自己の完成に努力することであります。これによってのみ、その組織化・機械化の陥らんとする破壊から救われるのです。組織、機械というものは、要するに人がつくるものです。
個々人が個々人の主体性を失っては、いかなる集団も組織も、やがて崩壊するのは当然です。
「結局、社会の将来を決定するものは、その組織をどれほどか完成に近づけるにあるのではなく、その組織に参ずる多数の者の個人的価値、また彼らが、それを以ていかに集団に参加し、その影響を受け、さらに影響を与えるかという働きにかかっている」
 と、かつてマルクス主義哲学の権威者で、今は解脱して敬虔な宗教学者であるベルジャイエフが説いています。動かすことのできない定論であります。 

安岡正篤
 運命を創る―人間学講話
 プレジデント社 (1985/12/10)

新装版 運命を創る (安岡正篤人間学講話)

新装版 運命を創る (安岡正篤人間学講話)

  • 作者: 安岡正篤
  • 出版社/メーカー: プレジデント社
  • 発売日: 2015/03/31
  • メディア: 単行本

  

 

天ケ瀬温泉 大分県

リーダーの絶対禁止事項

 さまざまなリーダー、それが一国の首相であれ、一企業のの社長であれ、また一部局の長であれ、決して行ってはならないことがあるであろう。
いわば「リーダーの絶対禁止事項」である。もちろん、いままで述べたことに多くの「禁止事項」があるが、それとはやや異質な事項を、「貞観政要」からひろい出してみよう。
~中略~
 これまで、いわば「統治者・経営者・管理者」の「すべからず集」をあげてきたわけである。かんたんに要約すれば、
(一)予言や占い迷信に惑わされてはならないこと。
(二)宗教に凝ってはならない。もちろん宗教を信ずることは自由だが、それを伝道するなら本職の宗教家か伝道師になるべきで、統治者・経営者の地位を利用して行い、それで統治・経営の本筋を失ってはならないこと。
(三)家族の私的な意向を経営に持ち込んではならない。
(四)前例を超える、度を超えた行事は、結婚披露パーティであれ、社長就任披露パーティであれ行ってはならない、
である。

帝王学―「貞観政要」の読み方
山本 七平 (著)
日本経済新聞社 (2001/3/1)
P157

帝王学 「貞観政要」の読み方 (日経ビジネス人文庫)

帝王学 「貞観政要」の読み方 (日経ビジネス人文庫)

  • 作者: 山本 七平
  • 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版
  • 発売日: 2001/03/01
  • メディア: 文庫

周防国分寺 山口県防府市

任せることと放任は違う

前略~  目標を立て、権限を与え、自主的に行動させるのだから、もはや指示も介入も干渉もできないとばかりに部下から離れてしまう。この態度がまちがっているのだ。任せることは、放任していいことにはならない。
~中略~
 指示・介入・干渉はやらないが、忠告・援助・激励は大いにやる。両者はいささかも矛盾しないことを知ってほしい。

経営の行動指針―土光語録
土光 敏夫 (著), 本郷 孝信 (編集)
産能大出版部; 新訂版 (2009/10/15)
P104

経営の行動指針―土光語録

経営の行動指針―土光語録

  • 出版社/メーカー: 産能大出版部
  • 発売日: 2009/10/15
  • メディア: 単行本

 

鉄は熱いうちに打て


前略~
 職場や仕事を人材開発に適するように変えてゆくには、組織面や人事面からいろいろな手を打っていかねばならないだろう。 その中で、私が最も重視するのは「早期・重課・鍛錬主義」である。
どんな人でも、若いうちから、能力を上回る程度の仕事を与え、きびしく鍛える。そのような困難に立ち向かい、努力を重ね、苦労を積まねば人は育たない。実力と人間は形成されない。教育はキレイ事ではだめなのである。

経営の行動指針―土光語録
土光 敏夫 (著), 本郷 孝信 (編集)
産能大出版部; 新訂版 (2009/10/15)
P77

経営の行動指針―土光語録

経営の行動指針―土光語録

  • 作者: 土光 敏夫
  • 出版社/メーカー: 産能大出版部
  • 発売日: 2009/10/15
  • メディア: 単行本

 モチベーションがこのようなプロセスで生まれるものであるとするならば、果たして入社したばかりの新人の心にモチベーションはあるかどうか。
 「あるわけがない」
 それが、リッツカールトンでたどり着いた結論でした。でも新人は元気いっぱい、ハツラツとしている。あれはいったい何なのか。それは、ただテンションが高いだけなのです。
 もちろん、このテンションも大事です。~中略~
 さて大事なのは、入社して間もないこの期間です。テンションが高く心が熱いうちにモチベーションの種を蒔くのです。すなわち鉄は熱いうちに打て、ということです。

一流の男は「気働き」で決める
高野 登 (著)
かんき出版 (2014/4/23)
P112

一流の男は「気働き」で決める

一流の男は「気働き」で決める

  • 作者: 高野 登
  • 出版社/メーカー: かんき出版
  • 発売日: 2014/04/23
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

鍛練を積んではじめて、ふさわしい反応ができるようになる。・・・・・・〔人間としての道の〕はじめは情によって反応し、終わりは義によって反応する【5】
※【5】 習を待ちてのちに定む。・・・・・始なる者は情に近く、終なる者は義に近し。(住人注;孔子)

ハーバードの人生が変わる東洋哲学──悩めるエリートを熱狂させた超人気講義
マイケル・ピュエット (著), クリスティーン・グロス=ロー (著), 熊谷淳子 (翻訳)
早川書房 (2016/4/22)
P45

ハーバードの人生が変わる東洋哲学 悩めるエリートを熱狂させた超人気講義 (早川書房)

ハーバードの人生が変わる東洋哲学 悩めるエリートを熱狂させた超人気講義 (早川書房)

  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 2016/04/28
  • メディア: Kindle版

学びたいか、学びたくないかを決めるのは当人の心です

P61
   親が子どもに教えてやったり、意見して聞かせたりすることのほとんどが、一〇歳くらいで終わります。それよりあとは、年に数回、知らないことを聞いてきたときや、知識がないために過った行動をしているのを是正してやることぐらいです。
~中略~
子育てや部下育て、生徒育てには、言って聞かせる話し手モードより聞き手モードのほうが効果的なのです。

P92
人間は自分に必要なことを学びたいし、必要でないことは学びたくないものです。
学びたいか、学びたくないかを決めるのは、頭ではなく当人の心です。頭では学ばなければならないと思っていても、心がついていかないようなことを人間は学びません。

プロカウンセラーの聞く技術
東山 紘久 (著)
創元社 (2000/09)

プロカウンセラーの聞く技術

プロカウンセラーの聞く技術

  • 作者: 東山紘久
  • 出版社/メーカー: 創元社
  • 発売日: 2015/04/01
  • メディア: Kindle版

 

 

 いったい人が人を教育することは、可能であろうか。上司が部下に能力を植えつけることができるのか。創造力とか活力といった高度の能力を、外側から付け加えうるのか。もしイエスという人がいたら、その人は錯覚しているのだ。
彼はチャンスを与えているにすぎない。そのチャンスを活用するかどうかは、チャンスを与えられた本人の自主性に待つしかない。 本人の自主性において、そのチャンスを自家薬篭中のものに化すのである。
つまり、真の教育は「自己開発」にその基礎をおいているといわねばならない。

経営の行動指針―土光語録
土光 敏夫 (著), 本郷 孝信 (編集)
産能大出版部; 新訂版 (2009/10/15)
P124

経営の行動指針―土光語録

経営の行動指針―土光語録

  • 出版社/メーカー: 産能大出版部
  • 発売日: 2009/10/15
  • メディア: 単行本

夢を語る人間の責任

 圧倒的な成功事例をつくってみせること。
これは、大きな夢を語る人間の責任なのです。
しっかりと利益を出してこそ、人は耳を傾けてくれるものだし、そのシステムを評価し模倣してくれます。赤字を垂れ流す病院経営者がどんな崇高な医療改革を訴えようと、誰も耳を貸してくれないでしょう。

北原 茂実 (著)
「病院」がトヨタを超える日 医療は日本を救う輸出産業になる!
講談社 (2011/1/21)
P21

「病院」がトヨタを超える日 医療は日本を救う輸出産業になる! (講談社プラスアルファ新書)

「病院」がトヨタを超える日 医療は日本を救う輸出産業になる! (講談社プラスアルファ新書)

  • 作者: 北原 茂実
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2011/01/21
  • メディア: 新書

 

瀬戸大橋 香川県

都井岬

  それから自分は都井(とい)の宮浦に上陸して、牧の野馬を見に岬の鼻までいった。
高鍋藩の経営した、これもいたって古い海の牧場で、いわゆる福島馬の故郷である。今や馬種の改良が盛んに行なわれている。御崎(おさき)社内の野生蘇鉄とともに、「この山の猪捕るべからず」の制札をもって、天然記念物の野猪は保存せられているが、人作の福島馬のみはえらい虐待で、社はことごとく二歳になる前に、牧から追われて試情馬などの浅ましい生活を送っており、これに代わって異国の種馬が、来たって極端の幸福を味わっている。
 これから峠をまた一つ越えると、福島の町が見える。すなわち中世の櫛間院の地であって、クシはすなわちまた岬の古語である。
入海を隔てて志布志の蒲葵島が美しく、その向こうには大隅の山が見える。大隅のスミはやはりまた、シマのことだろうと考えられた。

海南小記
柳田 国男 (著)
角川学芸出版; 新版 (2013/6/21)
P38

海南小記 (角川ソフィア文庫)

海南小記 (角川ソフィア文庫)

  • 作者: 柳田 国男
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA
  • 発売日: 2013/06/21
  • メディア: 文庫

 

宮崎県 都井岬