2026年1月19日月曜日

ちょっと鈍感で誠実な人のほうがよろしい

不器用な人は、とことんやらないと得心できない。こんな人が大器晩成ですな。
頭が切れたり、器用な人より、ちょっと鈍感で誠実な人のほうがよろしいですな。

西岡 常一 (著)
木に学べ―法隆寺・薬師寺の美
小学館 (2003/11)
P186

法隆寺金堂の大修理、法輪寺三重塔、薬師寺金堂や西塔などの復元を果たした最後の宮大工棟梁・西岡常一氏が語り下ろしたベストセラー、待望の文庫版。宮大工の祖父に師事し、木の心を知り、木と共に生き、宮大工としての技術と心構え、堂塔にまつわるエピソード、そして再建に懸ける凄まじいまでの執念を飄々とした口調で語り尽くしている。氏が発するひとつひとつの言葉からは、現代人が忘れかけている伝統的な日本文化の深奥が、見事なまでに伝わってくる。

木に学べ 法隆寺・薬師寺の美(小学館文庫)

木に学べ 法隆寺・薬師寺の美(小学館文庫)

  • 作者: 西岡 常一
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2003/11/07
  • メディア: 文庫



 

人間はみんなが、美しくて強い存在だとは限らないよ。
生まれつき臆病な人もいる。弱い性格の者もいる。
メソメソした心の持ち主もいる・・・
けれどもね、そんな弱い、臆病な男が自分の弱さを背負いながら、一生懸命美しく生きようとするのは立派だよ。
遠藤周作「おバカさん」

大山 くまお (著)
名言力 人生を変えるためのすごい言葉 
ソフトバンククリエイティブ (2009/6/16)
P227


名言力 人生を変えるためのすごい言葉 (SB新書)

名言力 人生を変えるためのすごい言葉 (SB新書)

  • 作者: 大山 くまお
  • 出版社/メーカー: SBクリエイティブ
  • 発売日: 2009/06/16
  • メディア: 新書



 また、謙虚さと素直さとを兼ね備えている人は、入社当初には多少スキルや技術が劣っていたとしても、長期的に見たら間違いなく伸びます。反対に、スキルや知識が優れていても、謙虚さと素直さに欠ける人は、どこかで頭打ちになります。

リッツ・カールトン - 「型」から入る仕事術
高野 登 (著)
中央公論新社 (2014/3/7)
P137

リッツ・カールトン - 「型」から入る仕事術 (中公新書ラクレ)

リッツ・カールトン - 「型」から入る仕事術 (中公新書ラクレ)

  • 作者: 高野 登
  • 出版社/メーカー: 中央公論新社
  • 発売日: 2014/03/07
  • メディア: 新書


 文字でもそうだが、器用な書あんていうのは、薄っぺらで甘ったるくてだめである。
下手な字を習いこんだという、その書がいい。不器用な人間が習いこんだという書は非常にいいものです。
だから学問でも哲学でも悟道でも、鈍物が叩き上げたというのはいい。~中略~
言葉でも流暢にペラペラしゃべるような言葉はほとんど印象に残らない。それよりも、人間が出来て苦労を積んだ人がぽつりという一言が非常に響く、値打ちがある。「語言、味わいなし」というのは、その人が浅薄なのである。「語言味わいあり」ということにならなければならない。

知命と立命―人間学講話

人間学講話第6集 知命と立命 (安岡正篤人間学講話)

人間学講話第6集 知命と立命 (安岡正篤人間学講話)

  • 作者: 安岡 正篤
  • 出版社/メーカー: プレジデント社
  • 発売日: 1991/05/27
  • メディア: 単行本





奈良県 薬師寺

根本的な福祉

 人間の徳性・心情を棚に上げて、功利的見地から、はたしてまことの福祉を実現せられるでしょうか。近代国家の福祉政策というものにも大きな疑問があります。
簡単な好意から社会福祉を謳歌して、幼児の保育から始めて親の手から離し、国家社会の施設で育て、親の手数も金もかからぬようにし、病気も失業も養老もなにもかも社会政策で片づけてゆく、そのために人民は税金を払えばよいということが、はたして真理に合うものでしょうか。
 それは確かに、困っておる人々に少なからぬ利便を与えることには相違ないが、これが世人の観念になり、風習になることは、人間を次第に非人間化し、機械化するすることを免れません。
現にスウェ―デンでも、イギリスでも、すべて福祉政策国家の最近の情勢は、その福祉主義に次第に大いなる疑惑を生じ、物議を生じております。
そういう各国とも、青少年の風紀は乱れ、犯罪は悪質になり、自殺者の率は次第に高まり、民族が全体的にだらしなくなるという傾向を明らかにしておりましす。
 人間を物質や機械にしてしまえば簡単ですが、個性のある霊的な人間を取り扱うには、もっと慎重な用意が必要です。

 病気や貧困や弊害の応急対策もたいせつであるが、もっと根本的に人間そのものを改造し、世の中に生気を奮い起こす根本的な福祉を考えねばなりません。
特に青年の場合において、このことはたいせつであります。青年において消極的・利己的・享楽的気分や放縦な習慣ほど悪いものはありません。かの橋本佐内の「啓発禄」で言うならば「根気」、気を振るう、青年の全エネルギーを奮い起こすことが大事です。

安岡正篤
   運命を開く―人間学講話
  プレジデント社 (1986/11)
   P173

人間学講話第2集 運命を開く (安岡正篤人間学講話)

人間学講話第2集 運命を開く (安岡正篤人間学講話)

  • 作者: 安岡 正篤
  • 出版社/メーカー: プレジデント社
  • 発売日: 1986/12/02
  • メディア: 単行本

 

薬師寺 奈良県

六時心戒(りくじしんかい)

 

鬧( どう)時・心を練る。

静時・心を養ふ。

坐時・心を守る。

行時・心を験す。

言時・心を省( せい)す。

動時・心を制す。

金 蘭生「 格言聯璧」

                       安岡 正篤

                       百朝集

                       福村出版 (1987/09)

                       P112

 

さわがしい時、ごたごたとりこんでおる時こそ、
それにめげぬように心を練ることだ。
静かな時に心を養っておき、坐る時には心も動揺を静めるように守り、
行動する時は心を実験する好機である。
ものを言う時は内心を反省せねばならぬ。
動揺する時には散乱しやすい心をよく制馭(ぎょ)すべきである。

 

百朝集

百朝集

  • 作者: 安岡 正篤
  • 出版社/メーカー: 福村出版
  • 発売日: 1987/09/01
  • メディア: 単行本



 

薬師寺 奈良県

道を明らかにし術を尽くせ

  アメリカに留学させた二人の甥に

「堯舜孔子の道を明らかにし

西洋器械の術を尽くさば

なんぞ富国に止まらん

なんぞ強兵に止まらん

大儀を四海に布かんのみ」

横井小楠―維新の青写真を描いた男
徳永 洋 (著)
新潮社 (2005/01)
P11

横井小楠―維新の青写真を描いた男―(新潮新書)

横井小楠―維新の青写真を描いた男―(新潮新書)

  • 作者: 徳永 洋
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2012/08/03
  • メディア: Kindle版

 

 西洋文明は覇道を目指すが日本は王道を目指すべしということです。日本は欧米のような単なる富国強兵ではなく、さらに有徳国家にもなれという高い理想でした。
 その当時、アジアの諸国は諦念からでしょうか、激しい抵抗もほとんど示さず、片っ端からヨーロッパ勢力により蹂躙されていました。強力な武器を手に高圧的に迫る白人を前に従順な羊のようでした。
 その中にあって唯一、独自の、人類の宝石とも言うべき文明を生んできた日本は、その気高い自負ゆえに、ぼんやり眺めているばかりの他のアジア諸国とは異なり、命をかけて独立自尊を守ることを決意しました。
日本のような後進の小国にとって、実は大それた望みでした。幕末から明治維新の日本人が、満腔にこの決意を固めたと同時に、その後の流れは決まってしまったのです。

日本人の誇り
藤原 正彦 (著)
文藝春秋 (2011/4/19)
P216

日本人の誇り (文春新書)

日本人の誇り (文春新書)

  • 作者: 藤原 正彦
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2011/04/19
  • メディア: 新書

新しい時代を創造するような人物は、知識の学問や技術の学問からは生まれない。やはり智慧の学問、徳の学問、そういう教育の中から出てくるのである。

知命と立命―人間学講話
安岡 正篤 (著)
プレジデント社 (1991/05))
P20

知命と立命―人間学講話

知命と立命―人間学講話

  • 作者: 安岡 正篤
  • 出版社/メーカー: プレジデント社
  • 発売日: 1991/05/01
  • メディア: 単行本
法輪寺 奈良県

先覚者を輩出せよ

しかし「窮すれば通ず」の理で、精神さえしっかりすれば、必ず運命は開けるのです。
すべては立志と、人物の如何です。今までのような精神性のない、低級な享楽的・功利的惰民ではもう何もできません。
日本の政治・経済・教育等々、今は生死関頭に立つといってもよいので、これを救う道は唯一つ、憤然として精神的に立ち上がる指導者たちの輩出です。
身を挺して修養努力する先覚者、指導者を一人でも多く出す以外に救いはない。  

安岡正篤
  運命を創る―人間学講話
  プレジデント社 (1985/12/10)
   P18

[新装版]運命を創る―人間学講話 [新装版]人間学講話

[新装版]運命を創る―人間学講話 [新装版]人間学講話

  • 作者: 安岡正篤
  • 出版社/メーカー: プレジデント社
  • 発売日: 2015/05/13
  • メディア: Kindle版

 

法起寺 奈良県

疾病の説

病者自身にありては、病のために悲観に陥り意気の銷沈に陥るは、万々やむをえぬことではあるけれども、余り多く自意識を使って想像的に主観的に苦悩するよりも、寛やかな心を有し、のびのびとした考を懐き、天もしくは神、仏、もしくは運命というが如きものを信じて委順して行くのが最もよろしいので、最勝者の存在を認めずとも安心を得る人はそれでもよいのである。
 疾病は人の免れぬものである以上、たまたま疾病を得たとて然(さ)のみ急に驚くべくも愁うべくもない訳である。
生命ある以上はむしろ疾病を予想すべきであって、そしてその予想に本づいて、第一には病に罹らざるを力め、第二には病に罹った時如何にすべきかを考えて置くべきことである。

病に罹らざるを力むるには、第一に自己の健全ならんを力め、次いで自己の近親者及び他人の病まざらんのことを力むべきであるが、自己一個の力を以ては自己をすら完全に保護することの出来ぬのが人間の真相であり実際であるから、病に罹らざることを力むるにも単独的にするよりも相互的にせねばその目的は達せられぬ。
~中略~
世間に体質の良好なるがために健康を保ち得て幸福に生活して居る人も甚だ多かろうが、良い妻、良い夫、有り難い父母、優しい兄弟、孝行な子女のために健康の幸福を得て居る人も何程あるか知れない。長寿の人を観るに孝行順孫を有して居る人が多い。
(明治四十四年十一月)

努力論
幸田 露伴 (著)
岩波書店; 改版 (2001/7/16)
P149

努力論 (岩波文庫)

努力論 (岩波文庫)

  • 作者: 幸田 露伴
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 2015/01/01
  • メディア: Kindle版

 

「仏は医王なり」という言葉がありますが、仏は医者の王である、と申します。
これは仏が衆生の心を医すこと、ちょうど医者が病人を救うが如きものであるから、仏を医王というと思っていたが、そうではない。
昔、人智の発達しない時、人間が精神ばかりではない、肉体も疾病に悩んで、せんすべも知らなかった。そこに釈迦を始めとして祖師たちはいずれも皆まずもって本当に医者であった。その次には社会問題の解決者であった。医者であり、薬師如来であり、観世音菩薩であったのです。
その仏医経に「人が病気を得るのに十因縁がある」といって、十箇条目を列挙しております。まことに守りやすい平明なことです。

 第一、「久座食わず」ということ。 これは山林仏教のことで、現代の我々に「久座食わず」というようなことはありませぬ。 「久労不食」の世になりました。あるいは「不時而食」(不規則な食べ方をすること)に改めるとよいでしょう。
 第二、「食不貸」。たらふく食うこと、なんでもいつでも食うことです。~中略~
 第三、「疲極」。ある程度以上に疲れてはいけない。肉体的ばかりではありませぬ、精神的にもそうです。~中略~
 第四、「淫佚(いんいつ)」男女の欲ばかりでなく、すべて享楽の度を過ごすことです。
 第五、「憂悶」。我々は憂悶すると、生理的にもいろいろの反応を生じ、有害なことは申すまでもありません。この頃の医学は身心の相関関係をよく解明してきました。
 第六、「瞋恚(しんい)」。目に稜(かど)立ててて恚(いか)るということは善い人でも案外家庭などでありがちです。~中略~
 第七は「上風を制すること」。第八は「下風を制すること」。
 上風はあくび、おくび。下風は屁であることは申すまでもない。~中略~
 第九、「忍小便」。第十、「忍大便」

安岡正篤
  運命を創る―人間学講話
  プレジデント社 (1985/12/10)
    P211

 

 

新装版 運命を創る (安岡正篤人間学講話)

新装版 運命を創る (安岡正篤人間学講話)

  • 作者: 安岡正篤
  • 出版社/メーカー: プレジデント社
  • 発売日: 2015/03/31
  • メディア: 単行本

 

法起寺 奈良県

ビジネスマンの自療法

一、日常飲食は質量ともに適正か。
二、毎夜睡眠の具合はどうか。安眠熟睡ができるか。
三、自分に適当な運動をしているか。
四、自分の心身に害ある悪習はないか。
五、自分は生活上の問題に一喜一憂しやすくないか。何があっても平常通り執務できるか。
六、自分の仕事にどれだけ自信と希望があるか。
七、自分は有意義な内面生活を有するか。
八、自分は良き師、良き友を持っているか。
九、自分は日常座右を離さぬ良書を持っているか。
十、自分は独自の信念、箴言、信仰の類を持っているか。

安岡正篤
  運命を創る―人間学講話
  プレジデント社 (1985/12/10)
   P237

[新装版]運命を創る―人間学講話 [新装版]人間学講話

[新装版]運命を創る―人間学講話 [新装版]人間学講話

  • 作者: 安岡正篤
  • 出版社/メーカー: プレジデント社
  • 発売日: 2015/05/13
  • メディア: Kindle版

 

法輪寺 奈良県

思考の三原則

 ものを考えるに当たっての三つの原則―その一つは、目先にとらわれないで、できるだけ長い目で観察するということであります。
第二は、一面にとらわれないで、できるだけ多面的、できるならば全面的にも考察するということであります。
第三が、枝葉末節にとらわれないで、できるだけ根本的に観察するということであります。

安岡正篤
  運命を創る―人間学講話
  プレジデント社 (1985/12/10)
   P20

[新装版]運命を創る―人間学講話 [新装版]人間学講話

[新装版]運命を創る―人間学講話 [新装版]人間学講話

  • 作者: 安岡正篤
  • 出版社/メーカー: プレジデント社
  • 発売日: 2015/05/13
  • メディア: Kindle版

 

  二九 想像力を抹殺せよ(23)。人形のように糸にあやつられるな(24)。時を現在にかぎれ。
君、または他人に起こってくる事柄を認識せよ。君の眼前にあるものを原因と素材とに区別し分析せよ。
最後の時を考えよ(25)。人が過ちを犯したら、その過ちは、これを犯した人のもとに留めておくがよい(26)。

マルクス・アウレーリウス 自省録
マルクス・アウレーリウス (著), 神谷 美恵子 (翻訳)
岩波書店 (1991/12/5)
P126

マルクス・アウレーリウス 自省録 (岩波文庫)

マルクス・アウレーリウス 自省録 (岩波文庫)

  • 作者: 神谷 美恵子
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 2014/12/18
  • メディア: Kindle版
法輪寺 奈良県

野狐禅 「不落因果」と「不昧因果」

大修行をするということは、因果の法則を無視するとか、因果の法則を超越するというような、そんな意味ではなくて、
此の複雑極まりないところの因果の法則というものは、
実は普通の人間にはわからない。
その因果の法則をハッキリさせること、ごまかさないだけのことである。
~中略~
不養生をすれば病気をするという因果、それをハッキリさせる。
いい加減にしておかない、
これがひとつの「不昧因果」です。そうして、ハッキリその因果の法則に従って実践するーこれが修行です。
つまり、科学をはじめ、すべての学問は「不昧因果」であるわけです。

安岡 正篤
運命を開く―人間学講話
プレジデント社 (1986/11)
P13

人間学講話第2集 運命を開く (安岡正篤人間学講話)

人間学講話第2集 運命を開く (安岡正篤人間学講話)

  • 作者: 安岡 正篤
  • 出版社/メーカー: プレジデント社
  • 発売日: 1986/12/02
  • メディア: 単行本



百丈野狐
<洪州の百丈山大智禅師のもとでの話であるが、小参のおり、一人の老人がいつも大衆(修行僧)に混じって説法を聞いていた。
大衆が退出すると、老人も退出するというようすであった。ある日のこと老人は退出しなかったので、師(百丈)は、その老人に質問した。
「目の前に立っている者は、いったい何物だ?」
老人が答えていった。
「私は人間ではありません。はるか遠い昔、この百丈山の住持(住職)をしておりました。あるとき、学人から、「大修行をしているひとも、因果の道理に支配されるのでしょうか、されないのでしょうか?」と質問されたので、私は、「因果の道理に支配されない」と答えました。そのため(その答えが誤りであったためか)あとの五百生を、きつねの身体を受けております。
今、お願いいたします、どうか和尚さま、私に代わって一転語をさし示してください。
そして、できることならばキツネの身体からお救いください」と言って、質問した。
「大修行をしている人も、因果の道理に支配されるのでしょうか、されないのでしょうか?」
師(百丈)は言った、「因果の法則は明らかであり、くらますことができない」。老人はその言葉を聞いて大いなる悟りを得た。>

不落因果・・・因果に落ちないこと。因果の道理に左右されない。
不昧因果・・・因果をくらまさないこと。因果歴然と同意。

角田 泰隆 (著)
禅のすすめ―道元のことば
日本放送出版協会 (2003/03)
P134


禅のすすめ―道元のことば (NHKライブラリー)

禅のすすめ―道元のことば (NHKライブラリー)

  • 作者: 角田 泰隆
  • 出版社/メーカー: 日本放送出版協会
  • 発売日: 2003/03
  • メディア: 単行本



長谷寺 奈良県

自然は人を規定する

自然は人を規定する。人は社会を構成し風土を育(はぐく)む。風土は文化を規定し、また人をも規定する。
「アメリカの自然は、アメリカ人き気質を作り上げた」
 アメリカの歴史家フレデリック・ターナー(一八六一~一九三二)の言葉である。

自然の歩き方50―ソローの森から雨の屋久島へ
加藤 則芳
(著)
平凡社 (2001/01)
P116

自然の歩き方50: ソロ-の森から雨の屋久島へ (平凡社新おとな文庫)

自然の歩き方50: ソロ-の森から雨の屋久島へ (平凡社新おとな文庫)

  • 作者: 加藤 則芳
  • 出版社/メーカー: 平凡社
  • 発売日: 2001/01/01
  • メディア: 単行本


   人が環境を作るか、環境が人を作るかということがよく問題にされるが、確かに人が環境を作る。しかし環境がまた人を作る。
人と環境とは相俟って自由自在に変化してゆく。環境が人を作るということに捉われてしまえば、人間は単なる物、単なる機械になってしまう。自主性、主体性、自由というものはなにもない。
人は環境を作るからして、そこに人間の人間たる所以がある。自由というものがある、即ち主体性、創造性というものがある。だから人物が偉大であればあるほど、立派な環境を作る。人間が出来ないとというと環境に支配される。
 農村というのは一つの環境だ。そこに住む農村人が無力であれば環境の支配を受ける。人間が強くなれば、偉大になれば環境を変化することができるのです。

知命と立命―人間学講話
安岡 正篤 (著)
プレジデント社 (1991/05))
P85

人間学講話第6集 知命と立命 (安岡正篤人間学講話)

人間学講話第6集 知命と立命 (安岡正篤人間学講話)

  • 作者: 安岡 正篤
  • 出版社/メーカー: プレジデント社
  • 発売日: 1991/05/27
  • メディア: 単行本

 

長谷寺 奈良県