2025年9月19日金曜日

変化に挑戦しうる人(会社)

ある雑誌社から「期待される社員像」を求められた。私は次の世代を担う社員の特性として、
①頭脳を酷使する人、
②先を見て仕事のできる人、
③システムで仕事のできる人、
④仕事のスピードを重んずる人、
⑤仕事と生活を両立させうる人―をあげておいた。  第一には変化の断層性がある。変化はいつの世にもあるが、現在の変化は過去の変化から質的に飛躍してつながらないことが多い。 だから、人は過去の知識と経験の上にアグラをかいてはいられない。
 第二には変化の波及性がある。一つの変化がその領域内で収まらず、横へ波及して他の異なった領域と意外な結びつきを見せる。 だから人は自分の専門に立てこもって安心してはいられない。
 第三には変化の加速性がある。過去が算術的だとすると、現在は幾何級数的な速さだといえる。変化の波にのるタイミングや変化を先取りすることがたいせつになる。 だから人は仕事のモノサシとして時間の要素を無視できなくなる。
 断層性、波及性、加速性―こうした新しい変化に対応できる人の特性としてあげたのが冒頭の五カ条である。

経営の行動指針―土光語録
土光 敏夫 (著), 本郷 孝信 (編集)
産能大出版部; 新訂版 (2009/10/15)
P16

経営の行動指針―土光語録

経営の行動指針―土光語録

  • 出版社/メーカー: 産能大出版部
  • 発売日: 2009/10/15
  • メディア: 単行本

 

熊本県 新阿蘇大橋

勝ちグセをつける

P74
最初から、難易度の高いことをやらせたり、あるいは、結果がすぐには見えにくいことをやらせるのではなく、自分の経験上、「これをやらせればすぐに結果が出る」ということを、一通りやらせてみる。
要するに「勝ちグセをつける」ことです。
 上司や経営者が率先して、経験上、成功の確率が高いものをどんどんやらせると、「こうやったらうまくいくんだな」という勝ちグセが付き、「もっとやってみよう」と思うものです。 それが、モラールが上がっていくということです。

P80
毎日モラールを維持するのはさすがに難しいので、このように、「ここぞ」というときに、期間限定でがんばるのが、コツです。実績を出せばモラールが上がります。

 給料を上げるよりなにより、売り上げを上げるとモラールは劇的に上るので、最初は無理やりにでも引っ張っていっても、実績が上がればがぜんやる気になります。そうしたら、本部で何もしなくても自分たちでどんどん工夫していくようになるものなのです。 

利益を3倍にするたった5つの方法―儲かる会社が実践している!
大久保 恒夫 (著)
ビジネス社 (2007/08)

利益を3倍にするたった5つの方法: 儲かる会社が実践している!

利益を3倍にするたった5つの方法: 儲かる会社が実践している!

  • 作者: 大久保 恒夫
  • 出版社/メーカー: ビジネス社
  • 発売日: 2007/08/01
  • メディア: 単行本

 

日本代表として「誇りを持つ」というテーマとなった。誇りをチームに持たせるために、いろいろな取り組みをしてきた。国歌斉唱の練習から国歌の意味までもみんなと共有した。
 そしてそれをベースにして誇りを持たせたチームになるにはどうしても必要なことがあった。
それは勝つことだ。結果を残していくこと。勝負の世界では勝つということは必ず必要なのだ。勝つことで学ぶこともたくさんある。

五郎丸日記
小松 成美 (著)
実業之日本社 (2015/12/18)
P124

 

五郎丸日記

五郎丸日記

  • 作者: 小松 成美
  • 出版社/メーカー: 実業之日本社
  • 発売日: 2015/12/18
  • メディア: Kindle版
広島県 呉市

情熱

 事業経営で大切なのは、試験の成績や前歴などではない。その事業にどれだけ情熱と愛着を持っているかだ。
事業を成功させたトップは、大組織の出身であれ生粋の起業家であれ、変人とか困り者といわれるほどしつこい情熱と愛着を持っている。
 これに対して失敗させた人はみな、「ものわかりのいい人」「温厚な紳士」、つまり事業より人間関係を大切にする人たちである。
「「平成三十年」への警告」

堺屋太一の見方 時代の先行き、社会の仕組み、人間の動きを語る
堺屋 太一 (著)
PHP研究所 (2004/12/7)
P120

堺屋太一の見方 時代の先行き、社会の仕組み、人間の動きを語る

堺屋太一の見方 時代の先行き、社会の仕組み、人間の動きを語る

  • 作者: 堺屋 太一
  • 出版社/メーカー: PHP研究所
  • 発売日: 2004/12/07
  • メディア: 単行本

 

人の心の琴線に触れるためには、本心からその人のことを思わなくてはとてもできることではありません。
だから上司や経営者は、もっと熱意を持って、心を開いて、腹を割って、お互いに一対一の人間として向き合って、真剣に一人ひとりのことを考えなければならないのです。

利益を3倍にするたった5つの方法―儲かる会社が実践している!
大久保 恒夫 (著)
ビジネス社 (2007/08)
P73

利益を3倍にするたった5つの方法: 儲かる会社が実践している!

利益を3倍にするたった5つの方法: 儲かる会社が実践している!

  • 作者: 大久保 恒夫
  • 出版社/メーカー: ビジネス社
  • 発売日: 2007/08/01
  • メディア: 単行本

長崎市

勇将のもとに弱卒なし

自分は安全地帯にいて前線に号令ばかりかけている将校のもとで、部下は、果たして強兵たりうるだろうか。勇将のもとに弱卒なしという。
部下が弱卒でないためには、まず幹部が勇将でなければならない。勇将はまっさきかけて敵陣におどり込むのである。

経営の行動指針―土光語録
土光 敏夫 (著), 本郷 孝信 (編集)
産能大出版部; 新訂版 (2009/10/15)
P154

経営の行動指針―土光語録

経営の行動指針―土光語録

  • 出版社/メーカー: 産能大出版部
  • 発売日: 2009/10/15
  • メディア: 単行本

 

P175
 前章でもふれたように、パウエルは、ついてくる人がいなければリーダーとはいえない、という有能な軍指導者の基本的条件を忠実に守っている。
いっぽうウォールマートの創業者のサム・ウォルトンは「最高のリーダーとは奉仕するリーダーだ」と言っている。両者の間には、見逃せない相互補完の関係がある。すなわち、リーダーが部下のために懸命に働けば、部下はより強くなり、より競争力を増し、それがまたリーダーをより有能にするのだ。
~中略~
「私は諸君のために闘う。君たちの仕事をしやすくするためにあらゆる努力を惜しまない」
タウンミーティングでのスピーチ、2001年1月25日、ワシントンDCにて。米国務省ホームページより

 

P261
「リーダーにまずやってみせなければならない。軍隊であれ、一般社会であれ、組織に属するひとびとは、リーダーの言葉でなく、リーダーの行いをお手本にしようするからである」
「プライオリティ」誌、ジャン・ヘミング「コリンパウエル将軍に聞く」

P316
組織では、全員が上司(ボス)ウォッチャーだ。リーダーはいつもガラス張りの家にいる。それは孤独なポジションだ。  人々は上司の言うことに注意を払うが、上司のすることにはいちだんと注意を払う。彼らは、上司が注意を払うことを慎重に見守る。

パウエル―リーダーシップの法則
オーレン ハラーリ (著), Oren Harari (原著), 前田 和男 (翻訳)
ベストセラーズ (2002/05)

 

パウエルリーダーシップの法則

パウエルリーダーシップの法則

  • 出版社/メーカー: ベストセラーズ
  • 発売日: 2002/05/01
  • メディア: 単行本
広島県 呉市

マネジメントの仕事は責任をとること

   働く者に主体的に成果をあげさせるという課題を直視しない第一の、そして主たる原因は、権限と権力の混同である。
マネジメントは、肉体労働者からにせよ、知識労働者からにせよ、責任を持ちたいとの要求に対して、それを権限の放棄を要求するものと誤解して抵抗する。自らの権限を危うくすると誤解する。
権限と権力とは異なる。マネジメントはもともと権力を持たない。責任を持つだけである。

マネジメント[エッセンシャル版] - 基本と原則
ピーター・F・ドラッカー (著), 上田 惇生 (翻訳)
ダイヤモンド社; エッセンシャル版 (2001/12/14)
P79

マネジメント[エッセンシャル版] - 基本と原則

マネジメント[エッセンシャル版] - 基本と原則

  • 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
  • 発売日: 2001/12/14
  • メディア: 単行本

 

幹部はえらい人ではなく、つらい人だと知れ
前略~
 幹部がえらい人であるゆえんは、1にかかって、上に立つほどより大きく重い責任を負う人であるからだ。
幹部は権限もあるが、これは振り回さないほうがよい。できるだけ委譲するほうがよい。そうすると残るのは、責任ばかりだ。
~中略~
 だから経営者や幹部は、ほんとうはつらい人なのである。割に合わない商売なのだ。しかしそれくらいでなくては、これからの企業体をあずかる資格はないと思う。

経営の行動指針―土光語録
土光 敏夫 (著), 本郷 孝信 (編集)
産能大出版部; 新訂版 (2009/10/15)
P6

経営の行動指針―土光語録

経営の行動指針―土光語録

  • 出版社/メーカー: 産能大出版部
  • 発売日: 2009/10/15
  • メディア: 単行本

 

北海道 有珠山

利益とはリスクに対する対価だ

前略~  リスクの大きさと利益の大きさは比例するものだ。
リスクが小さければ誰でもその機会を追求するから、利益も小さい。リスクが大きければ誰も手を出したがらないだろうから、得られる利益は大きい。その意味ではリスクがあるから、利益が存在するのである。
利益とはリスクに対する対価だといわれねばならない。
~後略

経営の行動指針―土光語録
土光 敏夫 (著), 本郷 孝信 (編集)
産能大出版部; 新訂版 (2009/10/15)
P64

経営の行動指針―土光語録

経営の行動指針―土光語録

  • 出版社/メーカー: 産能大出版部
  • 発売日: 2009/10/15
  • メディア: 単行本

長い間、海岸を見失うだけの覚悟がなければ、
新大陸を発見することはできない。
[アンドレ・ジッド] フランスの小説家 | 1869-1951

人生はワンチャンス! ―「仕事」も「遊び」も楽しくなる65の方法
水野敬也 (著), 長沼直樹 (著)
文響社 (2012/12/11)
37

人生はワンチャンス!   ―「仕事」も「遊び」も楽しくなる65の方法

人生はワンチャンス!   ―「仕事」も「遊び」も楽しくなる65の方法

  • 作者: 水野敬也
  • 出版社/メーカー: 文響社
  • 発売日: 2012/12/11
  • メディア: 単行本


トータルで成績を良くしたい、と思うならば、リスクを恐れずに積極的に投資機会を持たねばならない。失敗を怖がって、確実に儲かる案件だけに投資することは、結果的に自分が得られたかもしれない大きな利益を遺失することにつながるのである。

僕は君たちに武器を配りたい
瀧本 哲史 (著)
講談社 (2011/9/22)
P225

僕は君たちに武器を配りたい

僕は君たちに武器を配りたい

  • 作者: 瀧本哲史
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2019/04/19
  • メディア: Kindle版

 

兵庫県 餘部橋梁

2025年9月18日木曜日

報酬は高ければいいのか

P139
 つまり、何かをさせたいと考えて報酬を高くすると、かえってそのことが楽しさや課題へのモチベーションを奪ってしまうということが明らかになたのです。
 公園のゴミ拾いで高い報酬をもらえるからには、この仕事はきつい、嫌な仕事に違いない」と考え、楽しさが激減してしまったのです。
 逆に、ごくわずかな報酬を提示された人たちには認知的不況和が生じ、「わずかな金額でも自分が一生懸命になっているということは、この課題は楽しい課題に違いない」と自分で自分に言い聞かせるようになったと考えられます。

P140
 人にやる気を起こさせようとするとき、多顎の報酬を与えることはほとんど意味がないいうことがこれでわかります。
短期的には馬力を出すためのお励みになるかもしれませんが、長期的に見ればかえって仕事に対する意欲を失わせる原因になってしまう可能性があります。
 人をやる気にさせるのに効果的なのは、その仕事自体が「やりがい」があり、素晴らしいものだとくり返し伝え続けることと、「「思いがけない」「小さな」プレゼント」です。
予測される報酬ではなく気まぐれに与えられること、しかも少額であることが重要です。多顎のものでは、せっかく醸成されたその人のやる気が失われてしまいかねません。
~中略~
 しかし、「報酬を目当てにみんな仕事をしているし、昇給すればうれしいし、言葉よりも具体的な金額として自分の努力が認められるのは幸せなことじゃないか」と、多くの人は反論したくなるだろうと思います。たしかに、ある種の問題では、外的動機づけと呼ばれる分かりやすい報酬が生産性を上げるのに功を奏することがわかっています。

P143
 創造性を上げたいときには報酬を与えてはいけない、むしろ、やりがいを与えたほうが創造性が高くなる、ということがわかりました。類似の現象は多くの分野で実際に見られるのではないでしょうか。

空気を読む脳
中野 信子 (著)
講談社 (2020/2/20)

空気を読む脳 (講談社+α新書)

空気を読む脳 (講談社+α新書)

  • 作者: 中野信子
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2020/02/20
  • メディア: Kindle版

 

波津漁港 福岡県