イサキは漢字で伊佐木とか鶏魚と書く。伊佐木というと、なにかおいしい鹿児島の芋焼酎のようだ。鶏魚と表記するのは、背びれの形状が鶏の鶏冠(とさか)に似ているからだという。この鶏冠を不用意につかむと刺さって痛い。
イサキは初夏が旬の魚で、いわば大衆的な魚といえる。
~中略~
体色は成魚ではオリーブ色をした褐色。幼魚はこれに縦の縞が三本走る。ちなみに魚の縦縞というのは、魚の口を上にしてぶら下げたときの表現でこれが基本。
この様子がイノシシの子に似ていることから、釣り師たちはウリボウなどと呼ぶ。
つり道楽
嵐山 光三郎 (著)
光文社 (2013/4/11)
P19
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