この万物が無限の創造であり変化であるということは、どうにもならない、いわゆる「絶対の働き」である。そういう絶対的な働きのことを東洋哲学では「命(めい)」という。
生命は命の一つであります。大いなる宇宙の作用はすなわち「天命」である。我々の肉体はその一部であるところの生命である。我々には意識、精神といいうものがあるから、生命に立心偏(りっしんべん)をつけると「性命」という言葉になる。
この「命」というのは「絶対的作用」という意味を持っているのであります。
~中略~
命名という以上は、もっとそこに絶対的な意味がなければならぬ。この子供にはこの名前が一番いい、この名以外にはほかにつけようがない。
この名の通りの人間になればいいのである、という確信をもってつける名前で初めて命名であります。
したがって、名前は滅多につけるべきものではありません。その子の生涯に哲学を与える意味において慎重に名前をつけるのが本当であります。それでこそ命名であります。
安岡正篤
運命を創る―人間学講話
プレジデント社 (1985/12/10)
P122

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