2025年6月3日火曜日

農家=地主+農業者+労働者

  自分の菜園を使って自分の手で栽培する園芸家は、地主、農業者、労働者という三つの異なった性格を、その一身にかねそなえている。
したがって、かれの生産物は、第一の者の地代と、第二の者の利潤と、第三の者の賃金とを支払わなければならない。それなのにかれの利得の全体は、ふつうには、かれの労働の稼ぎだしたものだと考えられている。
地代と利潤の双方が、この場合には賃金と混同されているのである。
 文明国では、その交換価値が労働だけから生じるような商品はほんの少数であって、圧倒的大部分の交換価値には、主として地代と利潤が寄与している。


国富論 (1)
アダム・スミス (著), 大河内 一男 (翻訳)
中央公論新社 (1978/4/10)
P92

国富論 1 (中公文庫 D 20)

国富論 1 (中公文庫 D 20)

  • 作者: アダム スミス
  • 出版社/メーカー: 中央公論新社
  • 発売日: 1978/04/10
  • メディア: 文庫

 

北海道 美幌

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