2010年6月28日月曜日

深い眠り導くタンパク質 働き解明、新薬開発に期待

2010年6月23日 提供:共同通信社

 眠りの深い「ノンレム睡眠」に導く新たなタンパク質の働きを解明したと、自然科学研究機構生理学研究所(愛知県岡崎市)の山中章弘(やまなか・あきひろ)准教授(神経生理学)らの研究チームが22日、発表した。米国専門誌「SLEEP」の電子版に掲載された。

 これまでの睡眠薬は脳の神経活動全体を抑制していたが、このタンパク質は眠りを促す神経を選んで作用するため、少量で質の高い眠りを促す睡眠薬の開発につながる可能性があるという。

 研究チームは、タンパク質「ニューロペプチドB」(NPB)をマウスの頭部に投与した結果、夜行性のマウスが夜になっても眠り続けることを確認。その上で、マウスの脳波と筋電図を同時に記録する装置を使い、NPB投与マウスの睡眠状態を調べると、脳も体も休んだ状態のノンレム睡眠であることが分かった。
 NPBは研究チームが2002年に人の脳内にあるのを発見、詳しい機能は未解明だった。

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