2025年8月7日木曜日

EBM(根拠に基づく医療:evidence-based medicine)の限界


以上すべていわゆるEBMの限界である。
ひとさまのデータであること、統計で計算されること、偶然のエラーがあること。
もう一つ、臨床試験の結果つまりデータが出るまでには、通常年単位(多くは五~十年以上)の時間がかかる。そうなると、データが出たころには実は時代遅れという場合も、当然ありうる。
EBMは過去のevidenceで今日の治療を決める、と揶揄されることもある。
 EBMもしくは根拠に基づく医療を標榜する医者は、大体が良心的でかつよく勉強している優秀なのが多いが、上記の限界に気づかずもしくは知らずにただ金科玉条として扱っているのもたまにはいて、そういうのは"EBMer"と呼ばれ陰で馬鹿にされている。
当然の帰結として、EBMを好意的に取り上げる(より科学的である、より新しい、もしくは欧米がこれであるというような理由で)新聞記者などは大体これである。

偽善の医療
里見 清一
(著)
新潮社 (2009/03)
P176

偽善の医療 (新潮新書 306)

偽善の医療 (新潮新書 306)

  • 作者: 里見 清一
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2009/03/01
  • メディア: 新書
大山 鳥取県

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