アフガニスタンの人びとが、外国勢力をとにかく追い出そうとするのは、意図の問題ではなく、異物への生体反応というべき構造をもっています。
しかもそれは、三千年にわたる歴史のなかで体得してきた反応なのです。アフガニスタンの人たちは、外敵が侵入すると必ず彼らが白旗をあげて出ていくまで戦いますが、その精神の根本はまったく変わっていません。
ソ連は、南アジアへの橋頭堡であり、中国から西へ抜けるルートのすぐ南にあるアフガニスタンを押さえておきたかったのでしょう。 しかし、できませんでした。
アメリカは、自国をテロの脅威から守るためにアフガニスタンを押さえたかったのでしょう。しかし、先ず、確実に、それはできません。
イスラームから世界を見る
内藤 正典 (著)
筑摩書房 (2012/8/6)
P167
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