2025年9月17日水曜日

システマチックな葬儀

立松 いまのお坊さんは、お寺にいて、葬式に来る人を待っていて、それで葬式に来た人に法を説くというやり方でしょう。
でも、いまはそのやり方も壊れちゃっている。葬式は葬式会場、ホールでやるから葬儀屋が仕切っているんです。坊さんが呼ばれて、そこに来て、お経をあげる。
五木 出張してきたコンパニオンみたいにお経だけ読んで帰る。っていうかたちもあるそうですね。
立松 そうです。決められた時間にね。あげくのはてに時間がないから説法はいいですとか言われて、すごすごと帰っていく。
五木 都会生活が進んでいくにつれて、コンビにエントな葬儀というのがどんどん増えてきています。自分の家でお通夜もやらない、あれもやらない、これもやらない。
亡くなったらすぐ、病院からそのまま公営のホールへ運んでいく。

親鸞と道元
五木寛之(著),立松和平(著)
祥伝社 (2010/10/26)
P242

親鸞と道元 (祥伝社新書)

親鸞と道元 (祥伝社新書)

  • 作者: 五木寛之 立松和平
  • 出版社/メーカー: 祥伝社
  • 発売日: 2018/11/01
  • メディア: 新書

 

滋賀県 比叡山

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