2026年1月27日火曜日

 いったいに、湖という日本語は明治以前にはなかったのではないか。
LAKEという外来語が入ってきてその翻訳語としてミズウミという日本語ができ、大正期を経て定着したのではないかとおもわれる。
われわれが湖とか湖畔とかいう言葉に、歌謡曲的適度のハイカラさ(たとえば長崎のオランダ坂といったものと同類の感覚を)もつのは、それが伝統的な日本語でなく、翻訳語であるためかもしれない。
「広辞苑」(第二版)の湖の項をひくと、
「水海の意。周囲を陸地でかこまれ、直接海と連絡のない静止した水塊」とある。
 この「静止した水塊」のことを、明治までの日本語では、単にうみとよぶことが多かった。淡海(あわうみ)、淡海(おうみ)とよばれることもあった。、

街道をゆく (4)
司馬 遼太郎(著)
朝日新聞社 (1978/11)
P275

街道をゆく〈4〉洛北諸道ほか (1978年)

街道をゆく〈4〉洛北諸道ほか (1978年)

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九重連山 大分県

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