律法では祈りの式文も決められています。そのひとつに「わたしの先祖は、さすらいの一アラムびとでありましたが、わずかの人を連れてエジプトへ下って・・・・」という言葉があります。
アラムびととは、カナン近くの遊牧民のことです。イスラエルの祖先がアラム人であるということが事実かどうかは諸説がありますが、自分たちは本来さすらいの民だという自己理解は目を引きます。
これはのちのキリスト教の「人はこの世の旅人である」という見方に繋がる思考で、農耕民的世界観との違いがよく指摘されます。
大城 信哉 (著)
あらすじと解説で『聖書』が一気にわかる本
永岡書店 (2010/4/10)
P103 旧約聖書

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