2026年3月31日火曜日

月代(さかやき)

  宮崎(住人注;宮崎 駿) だいたい蝦夷の恰好がよくわかりません。蝦夷は農耕民だと思うんですが、蕨手刀(わらびてとう)という山刀を腰にぶらさげていたといわれます。すると、ブータンやタイの北のほうで焼き畑農法をしている人たちの格好に近いんじゃないか。勝手な想像ばかりなんですが、結構楽しいんです。じゃあ頭の格好はどうしていたんだろうか。
司馬 これも難しい。京都のお公家さんを除いては、農民に至るまで月代(さかやき)を剃っていました。
陳舜臣さんの説ですが、中国の周辺民族は皆、一種の月代を剃っているんです。モンゴル人は辮髪(べんぱつ)だし、ツングースも角度は違いますが、剃るということでは同じでした。ではいつから日本では月代を剃ったのかはわかりません。もしかして月代は弥生式農耕のグループの印だったのかもしれない。そうすると蝦夷は剃っていなかったかもしれないな。
宮崎 蝦夷の風俗は見事に残っていませんね。描いている絵を見ると、鬼みたいなものばかりです。アイヌとも全然違いますし。

対談集 日本人への遺言
司馬 遼太郎 (著)
朝日新聞社 (1999/01)
P50

日本人への遺言: 対談集 (朝日文庫 し 1-48)

日本人への遺言: 対談集 (朝日文庫 し 1-48)

  • 作者: 司馬 遼太郎
  • 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
  • 発売日: 1999/01/01
  • メディア: 文庫

 

熊野速玉大社 和歌山県

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