屋久島を書く人のだれもが引用する林芙美子(はやし ふみこ)の「浮雲」の、有名な一節をぼく自身も何度も使った。
「屋久島はひと月に三五日雨が降る」。これほど明快に屋久島を語る表現はない。
菜種梅雨のことを、屋久島では「木の芽長雨(ねげし)」、あるいは「木の芽流し」という。雨の多い島ならではの言葉で、ぼくはこれが気に入っている。
ところが、じつは雨がこの季節に限って多いわけではない。むしろ、梅雨、台風、秋雨の季節は飛躍的に多い。
雨は、屋久島のすべてともいえる。雨が巨木を育てた。
自然の歩き方50―ソローの森から雨の屋久島へ
加藤 則芳 (著)
平凡社 (2001/01)
P188
自然の歩き方50: ソロ-の森から雨の屋久島へ (平凡社新おとな文庫)
- 作者: 加藤 則芳
- 出版社/メーカー: 平凡社
- 発売日: 2001/01/01
- メディア: 単行本
0 件のコメント:
コメントを投稿