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断捨離は、知らずに自分自身で作り出してしまっている重荷から解き放たれ、快適な生活や人生をとりもどすための方法であるということのようで、単なる「片付け」や「整理整頓」とは一線を引くというのも大事な点のようだ。 簡単に言えば、日常生活に不要なモノを断ち(断)、要らないモノを捨て(捨)、モノへの執着から離れる(離)といった生き方そのものである。
P168
断捨離はまず、衣食住からはじめると良い。「衣」の次には、「食」についての断捨離だ。医学的にも大切なことであるが、この年代になると代謝率が低下するため、これまでの食事量だと胃腸に負担がかかるし、体重の増加につながる。いわゆる「中年太り」だ。
~中略~
そして、最後の断捨離は、「ヒト」だ。この年齢になってくると、大切な人と、ご挨拶程度の人の区別がついてくる。大切な人とは、「ソーシャル・サポート」になっていただける方のことである。問題は「ご挨拶程度の人」の断捨離だが、私は来年の年賀状から始めようと思っている。
空海に出会った精神科医: その生き方・死に方に現代を問う
保坂 隆 (著)
大法輪閣 (2017/1/11)
私も、出家者の、鋭いキリのように研ぎすまされた、孤独な人生というものに憧れることもあります。でも、だれもがそうはなれない。抱えているものがあまりにも多く、しがらみにがんじがらめになってしまっています。
しかし、百歳人生を見据えての人生設計を考えた場合、俗世間にあって、出家者を、一つ手本として生きることはできます。
いま、ミニマリズムという名の、モノをほんの少ししかもたないで生活する考えが、広く支持されています。
モノを減らし、さまざまな雑事を究極までそぎ落とし、スリムな生活をめざすこと。これは案外、だれでもできる「行」なのかもしれません。
百歳人生を生きるヒント
五木 寛之 (著)
日本経済新聞出版社 (2017/12/21)
P89


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