自分の病状や治療の見通しについて正しい情報を知ることで、ときにはつらい現実と立ち向かわなければなりません。
しかし、自分の体のことだからこそ、ありのままの情報を知って、自分で納得できる治療法を選びたいものです。がんの告知を受けた段階で、心理的な動揺から医師の説明を理解できないまま「おまかせします」といってしまう患者さんもいますが、納得のいかないまま治療を受けると、あとになって別の形で不満が出てくることがあります。
また、がんの検査や治療には、副作用が出たり、手術によってどこかの部位の機能が失われるといったリスクやデメリットが伴うものです。
治療法を選択するときには、その治療法を行なう目的とそれに伴うリスクを患者さんがきちんと理解しておくことが大切です。
(住人注;中川恵一)
自分を生ききる -日本のがん治療と死生観
中川恵一 (著), 養老孟司 (著)
小学館 (2005/8/10)
P138
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