人間の群れは、そういうものであった。事をなすべく目標を鋭く持ち、それにむかって生死を誓いつつ突き進んでいるときは、どの人間の姿も美しい。
が、ひとたび成功し、集団として目標をうしなってしまえば、そのエネルギーは仲間同士の葛藤にむけられる。
げんに、緒隊の隊長はたがいに政治家を気取って、たがいに蹴落としあいを始めていた。
世に棲む日日〈4〉
司馬 遼太郎 (著)
文藝春秋; 新装版 (2003/04)
P148
P44
一四 子曰わく、君子は周( した )しみて比( おもねらず )、小人は比りて周しまず。
~中略~
先生がいわれた。
「 りっぱな人間は親しみあうが、なれあわない。つまらぬ人間はなれあうが、親しみあわない 」
~中略~
*この孔子のことばがもとになって、君子の交わりは義をもって結ばれ、親しいなかにもへだてあり、小人の交わりは利をもって集まり、徒党を組むことになるという考えが生まれてくる。
為政篇
P376
二三 子曰わく、君子は和して同ぜず、小人は同じて和せず。
子路篇
論語
孔子 (著), 貝塚 茂樹
中央公論新社 (1973/07)
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