2025年3月15日土曜日

夫子の道は忠恕のみ

一五 子曰わく、参( しん )よ、吾が道は一以てこれを貫く。
曽子曰わく、唯( い )。子出ず。
門人問いて曰わく、何の謂( いい )ぞや。曽子曰わく、夫子の道は忠恕のみ。
~中略~
忠は自己の良心に忠実なことであるが、それだけでは他人に通用しがたい。そこで、他人の身になって考える知的な同情が必要である。それが恕であり、忠と恕が結合して一体となっているのが仁なのである。
この孔子の、曽子との「 一貫 」についての問答は、儒教、とくに宋以後の学者にとっては、「 論語 」全巻の根本の原理を述べたことばとして重要視されている。
里仁篇


         論語

       孔子 (著), 貝塚 茂樹

        中央公論新社 (1973/07)

        P102

 

 

論語 (中公文庫 D 3)

論語 (中公文庫 D 3)

  • 出版社/メーカー: 中央公論新社
  • 発売日: 1973/07/10
  • メディア: 文庫
 
鹿児島県 霧島

0 件のコメント: