人間という哺乳類は、集団を組まねば生きてゆけない。その集団のなかでもっとも魅力的で、人を酔わせ、かつ厄介なのは、フランス革命の果実であるところ国民国家であるといえる。こんにちの国々のことである。
その国家の主人は法的にも思想的にも、多分に抽象概念としての国民である。国民が主人である以上、主人たる者が国家防衛の主役たらざるをえない。
個々の具体的レベルになると何ノ何ベエという者が徴兵によって兵役に服する。
アメリカ素描
司馬 遼太郎(著)
新潮社; 改版 (1989/4/25)
P52
人間という哺乳類は、集団を組まねば生きてゆけない。その集団のなかでもっとも魅力的で、人を酔わせ、かつ厄介なのは、フランス革命の果実であるところ国民国家であるといえる。こんにちの国々のことである。
その国家の主人は法的にも思想的にも、多分に抽象概念としての国民である。国民が主人である以上、主人たる者が国家防衛の主役たらざるをえない。
個々の具体的レベルになると何ノ何ベエという者が徴兵によって兵役に服する。
アメリカ素描
司馬 遼太郎(著)
新潮社; 改版 (1989/4/25)
P52
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