70年代の人気ドラマ「ハッピー・デイズ」も、約一〇年の放送期間でお決まりの道をたどった。
オンエア当初から人気を博し、数年で視聴率が大きく伸びたが、ピークに達してからは下降の一途。
ダメ押しの決定打は、登場人物の一人、フォンジーがハワイで水上スキーをしながらサメを飛び越えたときだったと言われている。
熱狂的なファンでさえ、このとき一斉に見切りをつけた。以後、「サメを飛び越える」(jump the shark )は、視聴率が低迷し、熱狂的なファンでさえも離れてしまう状態を表す業界用語として使われるようになった。
製品カテゴリーも同じだ。カテゴリーが成熟するまでは、製品の質はどんどん向上し、消費者も恩恵を被る。
だが、どこかの段階でサメを飛び越える。ひねりやこだわりを追求しすぎて消費者をうんざりさせてしまう。
ヤンミ・ムン (著), 北川 知子 (翻訳)
ビジネスで一番、大切なこと 消費者のこころを学ぶ授業
ダイヤモンド社 (2010/8/27)
P78
0 件のコメント:
コメントを投稿