近年、日本人の平均体温が下がってきているという。この五〇年で、約一度低下したという説もあるほどだ。
体温が下がると、生命活動を維持するために体内で働く酵素の活動が鈍くなるといわれ、また自律神経の働きも低調になるため、免疫力が低下してしまう。
カルフォルニア大学のダニエル・セスラー医師によれば、平均体温が一度下がると、免疫力は約三七%ダウンする。反対に一度上がると、免疫力は約六〇%も活性が増すそうだ。
以前から、冷え性の女性は不定愁訴に悩まされがちだといわれていたが、冷えは精神の働きとも深い関連性があると考えられ得る。
実際、「体を温める」生活習慣を取り入れたところ、うつ症状が改善したという報告もある。
このように、体温低下は心身の健康にマイナスなのだが、体温は加齢とともにだんだん低くなってしまう。加齢により、熱産生と体温調節機能が低下するために、それまでの体温を維持できにくくなるのだ。
~中略~
男性の冷えはホテリや汗っかきなど、一見すると冷えの対極にあるように見えるのが特徴だ。だが、ホテリや汗っかきは体温調節がうまくいっていない証拠であり、体の芯は冷えていると考えられる。
精神科医が教える50歳からの人生を楽しむ老後術
保坂 隆 (著)
大和書房 (2011/6/10)
P186
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体温が下がれば免疫力が落ち、がんを含め、あらゆる病気にかかりやすくなります。
冬場はもちろん、クーラーを使う夏も冷たいものばかり食べずに、温かいスープを意識的にとってください。ただし塩分過多にならないよう、しょっぱい味のものは避けましょう。
また、ショウガやトウガラシも体を温め血行をよくする成分を多く含んでいます。
医者が教える食事術 最強の教科書――20万人を診てわかった医学的に正しい食べ方68
牧田 善二 (著)
ダイヤモンド社 (2017/9/22)
P249
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