生物は皆死を畏る。人は其の霊なり。
当に死を畏るるの中(うち)より、死を畏れざるの理を揀(えら)び出だすべし。
吾(われ)思う、我が身は天物なり。死生の権は天に在り。
当に順(したが)いて之を受くべし。
我れの生るるや、自然にして生る。生る時未だ嘗(かつ)て喜ぶを知らざるなり。
則ち我の死するや、応(まさ)に亦た自然にして死し、死する時未だ嘗て悲しむを知らざるべきなり。
天之を生じて、天之を死せしむ。一に天に聴(まか)すのみ。吾れ何ぞ畏れむ。
吾が性は則ち天なり。軀殻(くかく)は則ち天を蔵するの室なり。
精気の物と為るや、天此の室に寓せしめ、遊魂の変を為すや、天此の室より離れしむ。
死の後は即ち生の前、生の前は即ち死の後にして、
而して吾が性の性たる所以の者は、恒に死生の外に在り。
吾何ぞ焉(こ)れを畏れむ。
夫(そ)れ昼夜は一理。幽明も一理。
始を原(たず)ねて終に反(かえ)り、死生の説を知る。
何ぞ其の易簡にして明白なるや。
吾人当に此の理を以って自ら省みるべし。
「言志録」第一三七条
佐藤 一斎 著
岬龍 一郎 編訳
現代語抄訳 言志四録
PHP研究所(2005/5/26)
P61
78歳になったヘンリー・フォードに対し
悩んだことはありませんか?と私が聞くと、彼は次のように答えた
「ありませんな。何ごとも神が支配しておられるし、神は私の意見を必要とされない。
神が責任をもってくださる限り、万事が結局は理想的に処理されるとしんじます。
何を悩むことがありましょう」。
デール・カーネギー (著) 香山晶 (訳)
道は開ける
ハンディーカーネギー・ベスト
創元社 (1986/11)
P264
そこへ(住人注;正しい人を神が不幸な目に遭わせるだろうか、という論争中)神があらわれ、ちっぽけな人間が全能の神と争うとすることなど愚かしいとヨブをさとしはじめます。
神と出会ったヨブは自分の無知を思い知らされ、人間の分をわきまえることを覚え、ただ悔いることになりました。
大城 信哉 (著)
あらすじと解説で『聖書』が一気にわかる本
永岡書店 (2010/4/10)
P156 旧約聖書 ヨブ記
P68
イエス
イエスはたとえを話された。「ある金持ちの畑が豊作だった。そこで男は「どうしよう、穀物を入れておく場所がない」と考え、そして言った。「そうだ、今の倉を壊してもっと大きいのを建て、そこに穀物と財産をぜんぶ入れよう。そして自分に言ってやるのだ。お前にはこのさき何年分もの蓄えがある。気楽にして食べ、飲み、楽しめ、と」
だが神は男に言われた。「この愚か者め! 今夜、お前の命は召し上げられる。それならばお前が蓄えたものは、いったい誰のものになるのか」と。
自分のために富を蓄える者はこのように、神の前には豊かでない」
ルカ伝
P69
ブッダ
「この子供たちと財産は私のものだ」と考えて愚かな者は悩む。しかし自分さえ自分のものではないというのに、「自分の子供たちと財産」とは一体どういうことか。
まことに、幾百幾千の財を蓄えようと、死の呪いには屈するのが人の定め。蓄えは尽き、高い身分は地に落ち、出会った者は別れ、生はついには死に至る。
ウダーナヴァルガ
今枝 由郎 (翻訳), 鈴木 佐知子 (翻訳), 武田 真理子 (翻訳), マーカス・ボーグ
イエスの言葉ブッダの言葉
大東出版社 (2001/10)
運命は神の考えることだ。
人間は人間らしく働けばそれで結構だ。
夏目漱石「虞美人草」
大山 くまお (著)
名言力 人生を変えるためのすごい言葉
ソフトバンククリエイティブ (2009/6/16)
P225
- 作者: 大山 くまお
- 出版社/メーカー: SBクリエイティブ
- 発売日: 2009/06/16
- 人間の願い品(しな)多しといえども、約(つづま)る所は功名、富、貴、寿考、子孫の五件に究(きわま)れり。 此(この)五件皆(みな)本来天地の大徳より造化したまいて、人間を脅威(きょうい)し玉(たま)う上天の政事(せいじ)なり。故に与奪の(よだつ)の権は天に在って、得失の機(き)は人の一心にあり。 是(ここ)を以て自反慎独(じはんしんどく)の功(こう)新(あらた)にして仁に違(たが)わざるときは、天これを与(あた)え玉(たま)いて人これを得(う)る。(「陰隲l」)
中江藤樹 人生百訓
中江 彰 (著)
致知出版社 (2007/6/1)
P98
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