2024年12月2日月曜日

交流分析2 自我状態(Ego-state)の構造


交流分析では「自我状態(Ego-state)」の構造を「親の自我状態(Parent)(通常Pと表記)」「成人の自我状態(Adult)(通常Aと表記)」「子供の自我状態(Child)(通常Cと表記)の3つに分けて考える。
これを「自我状態の構造モデル(structural model)」という(図1-1)。
自我状態とは心の状態と言える。人はつねにいずれかの自我状態を使っていると考えられる。

①親の自我状態(Parent:P)
 Pは,親あるいは大人たちなどから取り入れたもの,すなわち親の言動を模倣したものや親の言動から影響を受けたものである。
~中略~
このようにその人がPにいるとき,過去の親像をその人が客観的・事実志向で吟味することなく取り入れ,それを模倣し親と同じように考え・感じ・行動していることがある。

②成人の自我状態(Adult:A)
 Aの思考・感情・行動は,現実・事実への直接の反応であり,その場にふさわしく問題解決的である。人がAの自我状態にいるとき事実志向で客観的である。~後略

③子供の自我状態(Child:C)
 Cは,子ども時代に刺激に対して反応したパターンであり,子どもの自我状態にいるときには過去の思考・感情・行動パターンを再演している。ここには建設的なものも非建設的なものも含まれる。
非建設的な側面は,効果的ではない交流のパターンの繰り返しそのものである。その人がCの自我状態にいるときに,過去の自分の反応,すなわち子どものころに反応したやり方で考え・感じ・行動している。~後略

交流分析にもとづくカウンセリング :再決断療法・人格適応論・感情処理法をとおして学ぶ
倉成宣佳 (著)

ミネルヴァ書房 (2015/4/25)
P3

交流分析にもとづくカウンセリング :再決断療法・人格適応論・感情処理法をとおして学ぶ

交流分析にもとづくカウンセリング :再決断療法・人格適応論・感情処理法をとおして学ぶ

  • 作者: 倉成宣佳
  • 出版社/メーカー: ミネルヴァ書房
  • 発売日: 2015/04/25
  • メディア: 単行本

 

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